岩手県久慈市(くじし)は、岩手県北東部の太平洋沿岸に位置する、人口約3万人の街です。三陸沿岸の海と緑豊かな山々、のどかな里山に囲まれ、新鮮な魚介類や赤身のうまみが特徴の「いわて山形村短角牛」など、豊かな食を身近に楽しめます。
また、「やませ」の影響によって夏は比較的冷涼で、沿岸部を中心に冬も東北地方のなかでは温暖な傾向にあることも特徴です。さらに、久慈秋まつりや東北唯一とされる平庭闘牛大会など、地域に受け継がれてきた伝統文化に触れられることも魅力といえるでしょう。
今回は、岩手県久慈市移住の魅力やメリット・デメリット、利用できる各種移住支援、おすすめエリアを紹介します!
豊かな自然や食、地域文化を身近に感じながら暮らしたい方は、ぜひ久慈市への移住を検討してみてください!
岩手県久慈市の魅力/メリット3選
まずは、岩手県久慈市の魅力・メリットを3つ紹介します!海・山・里の豊かな自然や地域に受け継がれる伝統文化など、久慈市ならではの暮らしの魅力をチェックしていきましょう!
海・山・里の自然に恵まれ新鮮な魚介類や短角牛など食の魅力が豊富
久慈市は、海・山・里それぞれの自然に恵まれ、地域ならではの多彩な食を楽しめることが大きな魅力です。三陸沿岸の小袖海岸(こそでかいがん)周辺では、ウニやアワビなどの海産物が水揚げされ、「北限の海女」と呼ばれる伝統的な素潜り漁も受け継がれています。サケをはじめとした旬の魚介類も、久慈の食卓を彩ってくれるでしょう。
一方、内陸の久慈市山形町は日本短角種の産地として知られ、広い放牧地を活かした飼育がおこなわれています。赤身のうまみが特徴の「いわて山形村短角牛」は、海の幸と並ぶ久慈を代表する味覚です。
道の駅くじ「やませ土風館」などでは、地元で採れた旬の農産物にも触れられます。季節ごとの魚介類や肉、野菜を身近に味わえる環境は、観光だけではなく日々の暮らしにも楽しみをもたらしてくれそうですね。
「やませ」の影響で夏は比較的冷涼かつ冬も温暖な気候
久慈市は、夏の暑さが比較的穏やかで、沿岸部に限るものの冬も東北地方のなかでは温暖な気候が特徴です。初夏から夏にかけては、冷たく湿った東寄りの風「やませ」の影響を受けるため気温が上がりにくく、気象庁の平年値では7月の平均最高気温が24.1℃、8月でも26.1℃となっています。厳しい暑さが苦手な方にとって、夏を比較的涼しく過ごせることは大きな魅力といえるでしょう。また、太平洋側に位置することから冬の雪が比較的少なく、沿岸部を中心に東北地方のなかでは温暖な傾向がみられます。
ただし、1月の平均気温は-0.5℃となるため、寒さへの備えは欠かせません。それでも「東北=豪雪」というイメージとは少し異なり、沿岸部であれば積雪が比較的少ない環境で暮らせます。夏の暑さや冬の積雪をなるべく避けたい方にとって、久慈市の気候は移住先を選ぶうえで魅力的なポイントになりそうですね。
「久慈秋まつり」や東北唯一の「平庭闘牛大会」など伝統文化を楽しめる
久慈市では、地域の人々によって受け継がれてきた祭りや伝統文化を身近に楽しめます。代表的な「久慈秋まつり」は、起源が1360年代といわれる歴史ある行事で、現在では県北地域最大規模の祭りとして親しまれています。豪華な山車は地域のメンバーが毎年手づくりしており、住民同士のつながりを感じられる機会にもなるでしょう。
また、久慈市山形町の平庭高原(ひらにわこうげん)では、「平庭闘牛大会」も久慈市の伝統行事を語るうえで外すことはできません。東北唯一とされるこの闘牛大会の起源は江戸時代、塩などを運ぶ牛の隊列で先頭を決めるために角を突きあわせたのがはじまりとされています。
現在は若い牛を中心に取組がおこなわれ、基本的に勝敗をつけないことも特徴です。市街地の祭りから山間部の闘牛文化まで、地域ごとに異なる伝統に触れられることは、久慈市で暮らす楽しみの一つといえそうですね。
岩手県久慈市のデメリット3選
続いて、岩手県久慈市へ移住する前に知っておきたいデメリットを3つ紹介します!メリットだけでなく注意点にも目を向け、移住後の暮らしを具体的にイメージしながら確認していきましょう!
東北地方のなかで冬は比較的温暖だが北西の強い季節風が吹く
久慈市は、沿岸部を中心に東北地方のなかでは冬が比較的温暖で、これらの場所は積雪も少ない傾向があります。一方で、冬季には北西の季節風が強く吹くため、気温以上に寒さを感じやすい点には注意が必要です。
ただし、比較的温暖といっても1月の平均気温は-0.5℃、平均最低気温は-4.7℃となるため、防寒対策は欠かせません。移住後は防風性の高いアウターを準備するほか、住宅選びの際に周囲の地形や風当たりを確認しておくと、冬の暮らしをより快適に過ごせるでしょう。
10年周期で「マイマイガ」が大発生することがある
久慈市では、約10年周期でマイマイガが大発生し、その状態が2〜3年ほど続くことがあります。発生する年の夏には、成虫が街灯や住宅の照明に集まったり、外壁などに卵を産み付けたりするため、虫が苦手な方は注意が必要です。
ただし、毎年大量発生するわけではありません。卵塊を秋から翌春までに取り除くほか、成虫の時期には不要な照明を消すなどの対策も可能です。発生時期や防除方法をあらかじめ把握しておけば、暮らしへの影響を抑えやすくなります。
夏は「やませ」よって冷涼だが霧や湿気の影響を受けやすい
久慈市は夏を比較的涼しく過ごせる一方、「やませ」による霧や湿気の影響を受けやすい点には注意が必要です。やませは冷たく湿った東寄りの風で、太平洋沿岸では霧や低い雲が広がり、曇りや雨、日照不足につながることがあります。
こうした天候が続くと、洗濯物が乾きにくかったり、室内に湿気を感じたりすることもあるでしょう。移住後は換気を意識し、必要に応じて除湿機やエアコンの除湿機能を活用すると安心です。涼しさという魅力だけでなく、やませ特有の湿った空気も理解しておきましょう。
岩手県久慈市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
ここからは、岩手県久慈市への移住で利用できる補助金・支援金、サービスを3つ紹介します!該当する方はぜひ活用してみてください!
東京圏からの移住者必見!最大100万円以上!「久慈市移住支援事業」
東京23区内に住んでいた方、または東京圏から23区内へ通勤していた方が久慈市へ移住し、就業・起業・テレワーク・関係人口などの条件を満たすことで、最大100万円以上の支援を受けられる制度です。
支援金は、単身世帯で60万円、2人以上の世帯では100万円が支給されます。さらに、18歳未満の子どもと一緒に移住する場合は、子ども1人につき100万円が加算されるため、子育て世帯にとって大きな後押しとなるでしょう。
利用には複数の要件が設けられているため、東京圏から久慈市への移住を考えている方は、申請前に久慈市公式サイトで最新の制度内容を確認しておきましょう。
参考:久慈市移住支援事業
40歳未満の移住者に最大25万円以上!「U40 KUJIターン支援事業補助金」
岩手県外から久慈市へ移住する40歳未満の方を対象に、移住にかかる費用の一部を補助してくれる制度です。一般枠では単身移住で15万円、世帯移住で25万円が基本額となり、子ども1人につき25万円が加算されます。
さらに、18歳以上25歳未満の方や女性には、それぞれ5万円の加算が用意されていることも特徴です。旅費や引越し費用、家賃、住宅改修費、運転免許取得費など幅広い経費が対象となるため、移住準備の負担軽減につながるでしょう。
利用には県外居住歴や就業など一定の要件があるので、該当する方は久慈市公式サイトで最新情報を確認してみてください。
参考:【NEW】U40 KUJIターン支援事業補助金スタート!
3,000円の自己負担で耐震診断が受診可能!「木造住宅耐震診断支援事業」
久慈市では、一定の条件を満たす木造住宅を対象に、3,000円の自己負担で耐震診断を受けられる「木造住宅耐震診断支援事業」を実施しています。主に1981年5月31日以前に着工された一戸建ての木造住宅が対象で、岩手県が認定した耐震診断士による調査を受けられる制度です。
中古住宅や古い木造住宅を活用して移住する方にとって、住まいの安全性を確認するうえで心強い支援といえるでしょう。診断結果によっては耐震改修への補助制度を利用できる場合もあります。対象条件や募集戸数が設けられているため、詳細は久慈市公式サイトで最新情報を確認してみてください。
岩手県久慈市移住でおすすめのエリア3選
それでは、岩手県久慈市へ移住する際におすすめのエリアを3つ紹介します!中心市街地から自然豊かな郊外・中山間地域まで、それぞれの暮らしやすさや特徴をチェックしていきましょう!
海と里山も近いのどかな中心市街地「JR久慈駅」周辺エリア
「JR久慈駅」周辺は、久慈市内で生活利便性を重視したい方におすすめのエリアです。JR八戸線と三陸鉄道リアス線が乗り入れる交通拠点で、駅周辺には久慈市情報交流センター「YOMUNOSU」や市役所、スーパー、道の駅くじ「やませ土風館」などがあり、日常生活に必要な施設へアクセスしやすい環境が整っています。
子育て環境では、周辺に小中学校があり、市内には保育所や認定こども園も複数あります。また、地域の中核的な医療機関である岩手県立久慈病院では救急対応もおこなわれているため、子育て世帯やシニア世帯にとっても安心材料となるでしょう。
中心市街地でありながら、少し足を延ばせば海や里山の自然にも触れられることが久慈駅周辺の魅力です。買い物や通院など普段の暮らしは市街地で便利に済ませ、休日には車で自然豊かな場所へ出かけるといった、久慈市らしいメリハリのある移住生活を楽しめそうですね。
田畑や丘陵が広がり中心市街地にも出やすい「JR陸中夏井駅」周辺エリア
「JR陸中夏井駅(りくちゅうなついえき)」周辺は、田畑や丘陵が広がるのどかな環境で暮らしながら、久慈市中心部へもアクセスしやすいエリアです。JR八戸線を利用すれば久慈駅まで1駅で、車でも市役所やスーパー、岩手県立久慈病院などへ出やすいため、自然の近さと生活利便性のバランスを取りやすいでしょう。
周辺には小中学校があり、「道の駅いわて北三陸」もあります。地元の特産品を扱う売り場やフードコート、キッズスペースなどがそろっているため、普段の買い物や休日の立ち寄り先としても便利です。
久慈駅周辺ほど生活施設が集中しているわけではないので、日常生活には車があると安心でしょう。それでも、必要なときには中心市街地へ出やすく、田園風景を身近に感じられるため、利便性を大きく手放さずに落ち着いた暮らしを叶えたい方におすすめです。
中山間地域で本格的な田舎暮らしを体験「山形町」周辺エリア
久慈市の中心市街地から西側に位置する「山形町(やまがたちょう)」周辺は、山林や農地に囲まれた環境で、本格的な田舎暮らしを叶えたい方におすすめのエリアです。西部には白樺林で知られる平庭高原が広がり、散策やキャンプ、スキーなど四季を通じて自然を満喫できます。
町の中心となる川井地区には、小中学校や診療所、「道の駅 白樺の里やまがた」などがあり、中山間地域でありながら生活に必要な施設も一定程度そろっています。一方、まとまった買い物や専門的な医療では、久慈市中心部まで出かけることも想定しておきましょう。
日常生活には車が欠かせませんが、その分、豊かな自然や静かな住環境を身近に感じられることが大きな魅力です。利便性よりも自然との距離やゆったりとした暮らしを重視したい方に、ぜひ検討していただきたいエリアといえるでしょう。
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岩手県久慈市の魅力を知って移住を検討しよう
岩手県久慈市は、海・山・里の豊かな自然と多彩な食、夏の冷涼な気候、地域に根付く伝統文化を身近に楽しめる移住先です。中心市街地から自然豊かな中山間地域まで、希望するライフスタイルにあわせて住む場所を選べることも魅力といえます。
新鮮な魚介類や短角牛を味わい、久慈秋まつりや平庭闘牛大会などの文化にも触れながら、久慈ならではの暮らしを楽しんでみてください。岩手県久慈市の魅力を知って、ぜひあなたも移住を検討しましょう!
※内容は2026年9月執筆時のものです。



