近年、若い世代を中心に「都会脱出」が加速していることはご存じでしょうか?かつてのコロナ禍によるリモートワークの普及や、あまりにも人が多すぎる都会での息苦しさなどを背景に、心のゆとりを求めて地方移住に対するニーズが急速に高まっているのです。
今回は、「都会脱出」をテーマにその理由や背景、都会脱出のメリットとともに潜むリスク・デメリット、都会脱出を実現するための具体的なステップを解説します!
忙しすぎる都会での生活に、少しでも疑問をもつ方は必見の内容です。ぜひ最後までご覧ください!
なぜ都会脱出?その理由と背景を解説

まずは、なぜ若い世代を中心に、便利な都会を脱出して地方移住を叶えようとするのか、その理由と背景を解説します!
首都圏在住の若者で地方暮らしに憧れをもつ人は5割にものぼる
国内最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する株式会社トラストバンクによる意識調査によると、首都圏在住の若者(15歳~29歳)で地方暮らしに憧れをもつ人は45.6%と、約5割にものぼることが明らかになりました。
地方暮らしに憧れる理由として、多い順に「スローライフに魅力を感じる 49.0%」、「都会の喧騒から離れたい 32.9%」、「心機一転できそうだから 29.5%」と、都会疲れが地方への憧れを生んでいる実態が浮かび上がっています。
このように、とくに若い世代においては「都会脱出」の意識が強く、地方移住へのニーズが急速に高まっているといえるでしょう。
参考:トラストバンク、東京圏に住む若者967名に『若者の地方に対する意識調査 2024』を実施
リモートワークの普及で勤務地の壁が消滅
2020年から始まったコロナ禍によってリモートワークが一気に普及し、「会社への通勤」という勤務地の壁が消滅したことも、都会脱出の気運が高まっている理由として挙げられます。これまでの常識が覆ったことで、多くの方が地方移住を検討しはじめました。
コロナ禍の収束によりリモートワーク自体は縮小傾向にあるものの、フリーランスやIT産業を中心に、リモートワーカーという新しいライフスタイルが定着し、勤務地に囚われない働き方を選ぶ人は今後も増えていくものと思われます。
国や自治体の移住支援の強化
地方創生や東京一極集中の是正を目的に、国と地方自治体による移住支援の強化も、都会脱出が進む背景といえるでしょう。とくに、2019年からスタートした、最大100万円以上を給付してくれる「移住支援金」は、首都圏から地方への移住を強力に後押しする目玉政策として大きなインパクトを与えました。
また、移住者獲得に力を入れる自治体では、独自の手厚い移住・子育て教育支援を幅広く実施しており、都会で生活し子育てするよりも経済的・体験的な「お得感」を打ち出しています。各自治体が町の魅力や自然の美しさ・各種移住支援をPRすることで、今後も都会脱出を検討する人はどんどん増えていきそうですね。
参考:

都会脱出を決断する決定的理由5選

続いて、都会で暮らす人々が、「都会脱出」を決断する決定的理由を5つ紹介します!もしあなたがこれらに該当するのであれば、移住を検討したほうがいいかもしれません。ぜひご覧ください!
都会暮らしに対する肉体的・精神的な疲れ
都会で暮らしていくことは、肉体的・精神的な疲れを感じやすい環境といえます。朝の満員電車における通勤ラッシュや仕事でのプレッシャー、夜遅くまでの残業といった過酷ともいえる環境は、競争の激しい都会ならではといえるかもしれません。また、夜でも外は昼のように明るく、車の騒音は1日中気になるなど、心が休まる時間が極端に少ないのです。
これらのストレスは少しずつ体を蝕み、肉体的・精神的な疲れを溜め込んでいきます。都会暮らしに対するこれらのストレスが、都会脱出を決断する理由の1つといえるでしょう。
家賃をはじめとする生活コストの高騰
東京都内、とくに23区内の家賃は上昇し続け、そこに物価高の影響も加わり、ここ数年で生活コストが高騰しています。日々の暮らしに経済的な余裕がなく将来が見通せないという不安感も、都会脱出の理由の1つです。
場所によるものの、地方では東京都内の数分の1の家賃で都内より広い家に住め、開放感抜群の暮らしが実現できます。貯金すらままならない都会での支出の多さに疲れ果て、余裕のある暮らしを求めてたくさんの人が地方へ移住しているのです。
自然に囲まれたスローライフへの憧れ
自然に囲まれたスローライフへの憧れも、都会脱出の決断の理由といえます。360度を自然に囲まれた環境は都会のストレスとは無縁で、自分らしくゆったりとした暮らしが実現可能です。
とくに近年は「スローライフ志向」をもつ人が増え、地方移住への追い風となっています。都会では実現が難しいスローライフは、自然豊かでのんびりとした地方だからこそ実現可能といえるかもしれませんね。
参考:

のびのびとした環境で子育てがしたい
学業における競争が加熱しがちな都会ではなく、のびのびとした環境で子育てしたいという考え方も、都会脱出を決断する理由の1つといえそうです。
幼少期における自然体験は、成長過程において脳の発達や情緒の安定などに寄与することが各種研究によって示唆されており、自然環境豊かな場所での子育てには、多大なメリットがあると考えられています。子育て・教育支援に力を入れる自治体も数多く、都会からの移住者家族が馴染みやすい環境を整えているため、田舎での子育てはぜひおすすめといえるでしょう。
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コミュニティへの所属と地域貢献への意識
地域コミュニティへの所属や、地方における地域貢献への意識の高まりによって、都会脱出を決断するケースもかなり多くなっています。都会は地域コミュニティが希薄なため、孤独感を抱えやすいことが要因かもしれません。
例えば、「地域おこし協力隊」などへ参加し自分なりの地域貢献をすることで、人生の心機一転が可能です。移住によって生まれる温かい出会いは、幸福感に満ちた人生の思い出となるでしょう。
参考:

都会脱出のメリット3選

ここからは、都会脱出のメリットを3つにまとめ紹介します!都会から脱出することにどのようなメリットがあるか、ぜひ理解しておきましょう。
生活コストが下がり経済的なゆとりが生まれる
家賃をはじめとする生活コストが下がり経済的なゆとりが生まれることは、都会脱出における大きなメリットといえるでしょう。地方であれば都内の数分の1の家賃で広い家に住め、産直市場では、激安価格で地元産の新鮮な野菜が購入可能です。
国土交通省のデータによると、日本でもっとも高い東京の1か月あたり基礎支出額が199,372円に対し、もっとも安い大分県では125,497円、2番目に安い宮崎県は127,825円と、7万円以上の開きがあります。地方へ移住することで、経済的なゆとりが生まれるのはまちがいないことといえるでしょう。
過度な競争社会から距離を置くことができる
東京を含む都会では仕事や学業などで過度な競争に晒され、それが大きなストレスとなっている方は多くいるものです。都会を脱出し地方へ移住することで、競争社会から距離を置くことができます。
地方は都会よりも人で混雑しておらず、何事にもゆったりしているため、穏やかな気持ちで暮らしていけるでしょう。
自然に囲まれて暮らすことでQOLが向上
人は自然の景色を眺めるだけで、ストレスレベルが低下することがわかっています。ストレスが減ると日常生活でイライラすることも少なくなり、結果的にQOLが向上することは容易に想像できるのではないでしょうか?
また、四季の変化を五感で感じ取れることも暮らしの満足度を向上させてくれます。春夏秋冬に移りゆく自然の景色は、これ以上ない癒やしを与えてくれるのです。
都会脱出のリスクとデメリット3選

都会脱出のメリットの一方で、リスクやデメリットも存在します。こちらもしっかりと理解して、後悔のない移住を実現しましょう!
仕事の選択肢が限られ収入も下がることがほとんど
都会脱出最大のリスク・デメリットともいえるのが、「仕事と収入」です。都会のように多様な職種は存在せず、収入も下がってしまうことがほとんどといえるでしょう。
ただし、その分物価も安いため、基本的には都会暮らしより経済的な余裕が生まれやすいともいえます。仕事と収入のリスクは大きいかもしれませんが、希望する移住先の移住担当窓口などで相談が可能なため、気になる方はぜひ相談してみましょう。
買い物や娯楽の選択肢が圧倒的に少なくなる
都会と比較して、買い物や娯楽の選択肢が圧倒的に少なくなることも、リスク・デメリットといえます。地方では夜遅くまで店が空いていることはあまりなく、そもそも店自体の数が少ないため、買い物や娯楽の面で不満が生まれるかもしれません。
ただ、不思議なもので田舎へ引っ越すと、都会のようなキラキラした暮らしに興味がなくなる人も多く、生き方そのものがよりナチュラルになる傾向があります。眩しい都会のネオンより、星がきらめく満天の夜空を眺めるほうが、根源的にはより幸せを感じやすいのかもしれませんね。
地域コミュニティに馴染めるとは限らない
都会脱出におけるもう1つの大きなリスク・デメリットは、「地域コミュニティに馴染めるかどうか」という問題です。この問題に関して確実なことはいえませんが、基本的には「よそから来た移住者」が積極的なコミュニケーションを心がけることで、関係性にヒビが入ることはほとんどありません。もちろん、地域の行事などに積極参加することは前提です。
地域コミュニティに馴染めるかどうかを見極めるために、希望する移住先が実施する「移住体験ツアー」や「短期移住」を活用し、現地の空気感を肌で感じてみることをおすすめします。オープンマインドなコミュニケーションを心がけ、お互いが助け合える素敵な人間関係を構築しましょう。
都会脱出を成功させるための5ステップ

それでは、都会脱出を成功させるための具体的な5つのステップを解説します!順を追っておこなうことで成功する確率がグンと上がるはずです。ぜひ同じようにやってみましょう。
【STEP1】都会脱出の理由と移住後のライフスタイルを明確にする
「なぜ都会脱出したいのか?」の理由と、移住後に実現したいライフスタイルを明確にしなければ、高確率で移住は失敗します。もしこれらが漠然としたものであれば、移住生活に不満を覚えやすく、小さなできごとに対しても神経質になってしまうものです。
「都会脱出の理由」と「移住後のライフスタイル」、この2点をまずは明確にしておきましょう。
【STEP2】情報収集(移住支援制度・補助金もチェック)および現地調査
情報収集として、まずは気になる移住先を複数ピックアップしてみましょう。スタイルチャットの「移住診断」を活用することで、あなたの理想とする暮らしが実現できる移住先が見つかります。移住先を複数ピックアップしたら、以下をチェックしておきましょう。全てネットでの検索が可能です。
- 物件の数と家賃相場
- 地域の雇用状況(仕事の種類と収入)
- 年間平均気温(雪国であれば積雪量)
- 利用可能な移住支援・補助金
- 近隣都市や東京などの大都市へのアクセス方法(新幹線・飛行機・高速バスなど)
【STEP3】移住先の選定
移住先候補を複数ピックアップできれば、そこから移住先の選定に入ります。移住先の選定は、慎重かつ長い時間をかけておこなわなければなりません。移住先の選定に1年以上時間をかける人もたくさんいます。
最終的な移住先の選定はネットの知識だけに頼らず、必ず「現地視察」をおこないましょう。移住先の移住担当窓口を通じ、移住体験制度や短期移住制度を活用してみてください。実際に現地へ行くことで、ネットにはない生の情報に触れられます。また、移住担当窓口へ相談する際、情報収集時に知り得た、移住支援や補助金が活用できるかどうかもあわせて相談しておきましょう(移住支援によっては移住前の事前登録が必要なため)。
【STEP4】物件探しと仕事・収入源の確保
移住先が決まれば、物件探しと仕事・収入源の確保です。物件や仕事探しは、「移住体験」や「短期移住」の際に同時並行するのが望ましく、自治体の移住担当職員からのサポートも受けられます。ただしこの場合は最終決定ではなく、あくまで「目安」と呼べるもので構いません。
ある程度の目安ができれば、それを軸に本格的な物件探し・仕事探しをおこないます。もし希望する収入が得られない場合は、副業も視野に入れてみましょう。
参考:

【STEP5】転入手続きとライフライン整備
最後におこなうのが、転入手続きとライフラインの整備です。ライフラインの整備とは、主にネット環境の構築と、車がない方はであれば車の購入の2点が挙げられます。とくに、現在車の運転が不安な方は、移住までにペーパードライバー講習などで運転できるようにしておきましょう。日常の移動は車が基本となるため、地方移住するうえで車の運転は必須です。
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都会脱出の理由を知って理想的な移住を実現しよう

都会での暮らしは便利である反面、忙しすぎるがゆえに心のゆとりをなくしがちです。首都圏で暮らす若者の約5割が地方移住への憧れをもつことは、衝撃的な結果といえるでしょう。都会を脱出し、ゆったりとした環境で自分らしく生きていくことを、若者を中心に多くの方が求めているのです。
ぜひあなたも、都会脱出の理由を知って、理想的な移住を実現しましょう!
※内容は2025年6月執筆時のものです。