国が地方創成を推進しているおかげで、以前に比べて気軽に移住できるようになりました。趣味を楽しむために移住する人の中には、サイクリングを楽しめる環境に移り住む人もいます。
しかし、地域によって楽しめるサイクリングスポットは異なり、住環境も地域で差があります。後悔しないためには事前にサイクリング環境や住みやすさを確認しておくことが重要です。
この記事では、サイクリングにおすすめの移住先や移住先の選び方、事前に準備しておくことを解説します。
サイクリングにおすすめの移住先5選
まずはサイクリングを身近に楽しめるおすすめの移住先を5つ紹介します。
北海道札幌市
北海道札幌市は街の風景と自然の両方を楽しめるのが特徴です。土地が広く道幅が広いため、観光地として有名な時計台やさっぽろテレビ塔のある中心地でもサイクリングができます。中心地を出れば、緑豊かな公園や草原が数多くあり、自然も楽しみながら走れます。
札幌市内の公園は自転車用の道路が整備されていることが多く、車や通行人を気にせずサイクリングしやすいのも魅力です。
住む場所にもよりますが、スーパーや病院などの生活に必要な施設も揃っているため、生活にはさほど不自由しないでしょう。
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市はサイクリングしやすい環境が魅力です。サイクリングロードが整備されており、都会でありながら車や通行人を気にせず走ることができます。特に、荒川などの大きな河川でサイクリングロードが設置されていることが多く、開放的な雰囲気を楽しめるのが特徴です。
また、市内には、空気入れや自転車用工具を無料で使えるスポットがあり、何かトラブルがあっても安心です。東京に隣接しているため、都心に気軽に出れるのも魅力だと言えます。
愛知県名古屋市
愛知県名古屋市は気候が穏やかでサイクリングしやすいのが特徴です。太平洋に面しているため年間通して暖かく、年中いつでも走ることができます。
庄内緑地公園や矢田川の河川敷など、複数のエリアにサイクリングロードがあり、市内でも自転車用道路が整備されているなど、気軽にサイクリングを楽しめます。
住む場所によって多少差はありますが、どの地域でも生活に必要な施設が揃っており、名古屋市は地下鉄が充実しているため交通の便も良く、生活に困ることは少ないでしょう。
三重県四日市市
三重県四日市市は、自然の中でサイクリングできるのが特徴です。伊勢湾に面しており河川が多いため、爽やかな風に当たりながら気持ちよく走れるスポットが多いです。また、緑豊かな地域も多くあり、木々や田んぼを眺めながらサイクリングできるのも魅力です。
一般道を走るサイクリングイベントが開催されることもあり、普段行かないような場所の景色も楽しめます。
ただし、自然が豊かな分、スーパーや病院などが少ない地域もあるため、快適に生活するには住む場所に気を付ける必要があります。
福岡県福岡市
福岡県福岡市にはサイクリングスポットが数多くあります。市内にはサイクリングロードが整備された公園が多数あり、都会でありながら手軽にサイクリングすることができます。
また、市内の公園は自然豊かでレストランや美術館などが併設されていることが多いため、サイクリングに合わせて食事や芸術も楽しめるのが特徴です。
福岡市にはいくつか離島があり、海や森などの自然に触れながらサイクリングできる環境が近くにあるのも魅力だと言えます。
市内には新幹線が止まる博多駅や空港などもあり、手軽に他の地域に出かけられることもメリットです。
移住先選びのポイント
上記でいくつか移住先を紹介しましたが、何を基準に選べばいいか迷う方もいるかと思います。ここでは、移住先を選ぶ際のポイントについて解説します。
気候が安定しているか
まず、気候が安定している地域かをチェックしましょう。気候が不安定だと、サイクリングできる日が少なくなってしまいます。
例えば、とても暑い地域に移住すると、暑すぎて気持ちよくサイクリングできません。逆に寒さが厳しい地域では、冬になると雪が積もったり、路面が凍結したりと、自転車で走ることが難しくなります。
また、雨が多いなど天気が不安定になりやすい地域では、1年を通してサイクリングできる日が限られます。なるべく天候が穏やかで安定した地域を選ぶことがポイントです。
サイクリングロードや公園があるか
移住先にサイクリングロードや公園があるか確認しましょう。サイクリングは自転車さえあれば市街や住宅地でもできますが、綺麗な景色をみたり、自然を体感したりすることもサイクリングの魅力の一つです。
サイクリングロードや公園があれば、綺麗な景色と自然を堪能しながらサイクリングすることができます。また、通行人や車を気にする必要がないので、安全に快適に走れます。
インターネットで検索するなどして、サイクリングロードや公園があるか確認しておきましょう。
交通量が多くないか
交通量が少ない地域の方が快適にサイクリングを楽しめます。交通量が多い地域では信号が多く、スムーズに走れません。加えて、人や車が多い分、交通事故を起こす可能性も高くなります。
なるべく交通量が少なく、快適に走れる地域を選ぶようにしましょう。
サイクリング目的で移住する前にやっておきたいこと
サイクリング目的で移住する前にやっておきたいことを解説します。
一度はサイクリングスポットを走ってみる
実際に移住先のサイクリングスポットを走ってみることが大切です。
インターネット検索や動画などで、現地の様子はある程度分かりますが、実際に走って気付くこともあります。例えば、「平坦過ぎて物足りない」「コースが短すぎる」など、思うほどサイクリングを楽しめないかもしれません。
事前にどんなサイクリングスポットかを確認し、納得のいくスポットがある地域を選ぶようにしましょう。
サイクリングができる移住体験に参加する
サイクリングができる移住体験に参加するのもおすすめです。やはり移住するとなると「サイクリングが楽しめるか」だけではなく、「住みやすい地域か」も重要になります。
「スーパーやコンビニが少なく買い物が不便」「駅が遠く気軽に出かけられない」など、住みにくい環境であれば生活しづらいです。生活環境とサイクリング環境の両方が確かめられる移住体験は、移住先を選ぶのに大きく役立ちます。
自治体が交通費や宿泊費を負担する支援を行っている場合もあるため、積極的に参加してみましょう。
例えば、土浦市ではリゾートホテルの「星野リゾート」に滞在し、つくば霞ヶ浦りんりんロードや土浦市内など、希望のコースを自由にサイクリングできる体験があります。宿泊費などは市が補助してくれるので、お得に移住体験ができます。
参考:「自転車のまち土浦」テレワーク移住体験ツアー(11月)を開催します!
住環境の情報収集も欠かさずに
サイクリングの情報だけでなく、移住先の住環境について把握することも重要です。先ほど触れたように、サイクリングには最適な環境でも、生活に不便な環境では移住して後悔することになります。
「病院やスーパーはあるか」「税金は高すぎないか」「交通の便は悪くないか」など、移住先に関する幅広い情報を集めておきましょう。
情報を集める際には、自治体のホームページをチェックしたり、相談窓口に問い合わせたり、信頼できる情報源にアクセスすることが重要です。
移住してサイクリングを楽しもう!
サイクリングを楽しめる地域は様々ありますが、それぞれ楽しめる風景や住みやすさが変わります。まずは、交通量が少なく気候が安定しており、自分に合うサイクリングスポットがある地域を見つけることが大切です。
加えて、移住先の住環境についても調べ、なるべく生活しやすい地域へ移住するようにしましょう。
いきなり移住するには敷居が高いため、サイクリングができる移住ツアーやお試し移住体験などに参加し、自分のサイクリングライフに合っているか、じっくり検討しましょう。