移住コラム

水が美味しい県を大発表!蛇口からミネラルウォーター品質の感動!移住先選びの指標にどうぞ!

水は生きていくうえで欠かせないものです。日本は世界でも有数の水資源を誇り、「名水百選」や「昭和の名水百選」「平成の名水百選」などに選ばれた美しい川や湧水が各地に存在します。普段の飲み水として使われる水道水も、地域ごとにさまざまな特徴があることはいうまでもありません。どうせなら、水が美味しい県に移住してみませんか?

そこで今回は、「水が美味しい県」を移住スタイルが厳選し、その理由とともに一挙紹介します!

水道水をそのまま飲める貴重な国、日本に住むならぜひ知っておきたい内容です!移住するなら水が美味しい街の方が、より健康的に過ごせることはいうまでもありあません。移住先選びの指標の1つとして、ぜひ水が美味しい県を候補としてみてはいかがでしょうか?

水道水が美味しい県の特徴

別府弁天池の様子

最初に、水道水が美味しい県の特徴を紹介します!水道水が美味しいと感じる理由には共通点があり、これらを知ることで移住先選びも充実したものとなるでしょう。ぜひご覧ください!

水源となる川や湧水が豊富で水質が良い

日本には、環境省が選定する「名水百選」や「昭和の名水百選」「平成の名水百選」などがあり、2024年には新たに「令和の名水百選」が選定される予定です。環境が保全され水質の良さが保たれていることが条件となり、県によってはこれらの「名水」から取水し、水道水として利用しています。

水源となる川や湧水が豊富で水質が良いことが、美味しい水道水が飲める県の特徴といってよいでしょう。みなさんがイメージする清流や湧水が多くきれいな県には、美味しい水道水が飲める可能性が高いということです。今回紹介しきれなかった県以外にも水質の良い川や湧水が豊富であれば、水道水が美味しい県として有名かもしれませんね。

水の硬度が低い

日本人が感じる水の美味しさとは何で決まるかご存じでしょうか?一般的に「水の硬度が低い」ことが美味しい水の条件といわれています。硬度とは、水1000mlに含まれるカルシウムとマグネシウムの量のことです。昭和59年に厚生省(当時)が設立した「おいしい水研究会」によると、日本人が美味しく感じる硬度を水1000mlあたり10~100mgに指定しました。これは、WHOによる飲料水の水質ガイドラインによると、硬度が低い「軟水」もしくは「中程度の軟水」というカテゴリーに入ります。

硬度が低い軟水や中程度の軟水はクセがなくまろやかな味わいとされ、お茶やコーヒーのうま味を引き出し、出汁をとるのに適している一方、硬度が高い硬水には独特のクセがあり苦みや渋みを感じる人もいるようです。

カルシウムやマグネシウムの含有量は、水が地中に長くとどまることで水中に溶け出し増大します。よくヨーロッパの水は硬水が多く日本の水は軟水が多いといわれるのは、地質のちがいをはじめとして、ヨーロッパは大陸が広く長期間地中にとどまり、日本は土地が狭く急峻で地中にとどまる時間が短いためです。

「日本の水が美味しい」のは、狭く急峻な独自の地形により硬度が低く保たれていることがよくわかりました。険しい山に囲まれた県に美味しい水道水が多いのも納得の結果ですね。

水温が低い

水温が低いことも水道水が美味しい県の特徴といえるでしょう。さきほど紹介した「美味しい水研究会」によると、水温が20℃以下に保たれていることが美味しい水の条件として挙げられています。

東京都水道局によると、水道の年間平均温度は16.8℃ですが、8月の水道水の温度は最大で28.3℃まで上がり、まさに「ぬるい」水といった感じです。夏場に水温が20℃を下回る県は限られておりますが、山間部などで湧水や清流を水道水として利用している地域なら、夏場でも冷たく美味しい水が飲めるかもしれません。蛇口からミネラルウォーター品質の水が飲めるなんて、最高の環境ですね。

参考:東京都水道局

水道水が美味しい県5選

元滝伏流水の様子

ここからは、移住スタイルが選んだ「水道水が美味しい県5選」を紹介します!まさに美味しい水道水が飲めそうなイメージのある県から、水道水が美味しいというイメージがあまりない意外な県まで、幅広くラインナップしました!

水は生命のみなもとであり、絶対に欠かせないものです。水道水が美味しいというだけで安心・安全な健康生活を送れるため、ぜひ参考にしてみてください!

南アルプスブランド!山梨県

最初に紹介するのは、あの「天然水」が非常に有名な南アルプスを擁する山梨県です!豊かで上質な水源があることからミネラルウォーターの生産量日本一を誇り、水道水が美味しい県としても非常に有名です。美味しい水の要件である急峻な山に囲まれ、県の78%を占める森林により雪解け水や雨水が長い年月をかけてろ過されることで、透明感あるミネラルたっぷりの美味しい水を飲むことができます。

山梨県は「天然の水がめ」といわれるほど水資源が豊富です。各地に美しい川や湧水があり、「白州・尾白川」「八ヶ岳南麓高原湧水群」など「名水百選」と「平成の名水百選」に7か所も選ばれていることから、水の美味しさは他県と一線を画すといっても過言ではありません。もちろん、それらの美しい水源から採取された水道水は、日本でも有数の味わいと品質を誇ります。県の調査によると、水道水を飲み水としてそのまま利用している人が、県民の7割に及ぶこともその美味しさを裏付けているといえるでしょう。

県内各地に無数ある水源から採取された水を、それぞれの自治体の特産品として売り出しており、なかには地域の人たちの日常の飲み水をボトルに詰めて販売する自治体もあるくらいです。まさに「日本が誇る名水の地」といえるでしょう。

圧倒的な水道水の品質を誇り、「天然水」の代名詞ともいえる南アルプスの豊かな水源を有する山梨県は、多くの方がイメージする通り、水道水が美味しい県として多くの方にその恩恵を与え続けているのです。

水資源が豊富!富山県

続いて紹介するのは、水道水がモンドセレクション最高金賞を受賞するという快挙を成し遂げた富山県です!富山県は、立山連峰をはじめとする北アルプスに囲まれており、水資源が非常に豊富なことが有名で、蛇口をひねれば常に美味しい水を飲むことができます。富山県の水が美味しい理由はいくつかあり、どれも北アルプスの豊かな恵みがもたらしているのです。

まず、水道水の源流は北アルプスの雪解け水であるため、真夏でも15℃という冷たい温度を維持している点です。厚生省(当時)による「おいしい水研究会」が指定した美味しい水の定義の1つに「水温20℃以下」という要件があり、見事に要件をクリアしています。

また、山梨県と同様に豊かな森林が天然のろ過装置の役割をし、花崗岩や変成岩からなる山岳地帯の地層も水をろ過する性質を持ち合わせていることから、二重の「ろ過機能」により美味しい水を生み出しているのです。

さて、冒頭紹介した「水道水のモンドセレクション最高金賞」という快挙ですが、なんと2012年から10年連続で金賞を受賞し、うち7回が「最高金賞」という栄誉にあずかっています。この水道水は「とやまの水」といって富山市の水道水をペットボトルに詰めたものです。ネット通販でも購入可能なため、興味のある方はぜひ購入してみてはいかがでしょうか?富山市に移住すると、この「とやまの水」が水道の蛇口から飲めることは、最高に贅沢で優雅なことといえそうですね。

参考:【ととやま】「とやまの水」通販サイト

おいしいお酒やお米のベースになる湧き水!秋田県

3つ目に紹介するのは秋田県です!米どころ秋田県のお酒やお米が美味しい理由は、そのベースとなる湧き水が美味しいからといわれています。県内各地に数多くの美しい湧き水が存在し、湯沢市の「力水」や美郷町六郷地区の「六郷湧水群」など、昭和と平成の「名水百選」にあわせて4つの湧き水が選ばれているほどです。白神山地や鳥海山などの名峰から流れ出る湧き水を使って米作りや日本酒を製造しているため、その品質がとても高いことにもうなずけます。

さらに、県内に数多くある湧き水は、一部自治体において生活用水として使用されていることも特徴です。にかほ市象潟町小滝地区にある「平成の名水百選」の「元滝伏流水」は水量が1日あたり5万トンと安定していることから地域の上水道の水源として利用されています。名水を水道水として使用できるという贅沢な暮らしが叶えられ、元滝伏流水を使って炊く秋田県の米は格別といえるでしょう。

秋田県では、にかほ市以外にも清涼な湧き水を生活用水として利用している自治体が多く、それらの自治体では毎日美味しい水を飲むことができます。県内に数多くある湧き水の恩恵を最大限に受けられる秋田県は、まちがいなく水道水が美味しい県といえるでしょう。

日本一の地下水都市!熊本県

次は少し意外な熊本県を紹介します!山梨県や富山県などと比べて「水道水が美味しい」というイメージはあまりなさそうな熊本県ですが、中心部である熊本地域を中心に豊富な地下水を有しており、日本でも有数の水資源が豊かな県といえるのです。

人口74万人を擁する熊本市では、市民の水道水を100%地下水でまかなうという、日本の政令指定都市では唯一の存在であり、日本一の地下水都市といえるでしょう。すべての家庭が地下水からくみ上げられたミネラルたっぷりの水道水を使用しており、周辺の市町村も水道水のほぼすべてを地下水からまかなっています。

では、この豊富な地下水はいったいどこから来ているのでしょうか?その答えは「降水量の多さ」と「阿蘇山」の存在です。日本の平均降水量は約1,700mmですが、阿蘇山は約3,000mmの降水量があるといわれており、たくさんの雨が阿蘇山に降り注ぎます。また、たくさんの雨が降り注ぐ活火山である阿蘇山の地層は、砂礫層や火山灰など地下水を効率よく浸透・貯蔵させることに適しているため、豊富で良質な地下水となり県民の生活を支えているのです。

阿蘇山からの地下水の恵みを受けた熊本市の水道水の味わいは特に評価が高く、厚生省(当時)の「おいしい水研究会」において全国第3位に選ばれるほどの品質を誇ります。政令指定都市でありながら、蛇口をひねればミネラルウォーターと遜色ない水をいつでも飲めることが最大の強みといえるでしょう。

「火の国」といわれる熊本県ですが、実際は「水の国」でもあったのです。

まろやかな軟水!山形県

最後に紹介するのは、奥羽山脈や朝日連峰から流れ出る、まろやかな味わいの水道水が特徴の山形県です!山形県の水道水の特徴は、なんといっても「硬度の低さ」にあります。日本の水道水の平均硬度は1000mlあたり48.9mgといわれていますが、山形県の水道水の硬度は、新庄市18.9mgを皮切りに多くの地域が20mg台と非常に低い結果となりました。これは全国でもトップクラスの部類に入り、山形県の水道水は日本でも有数の「軟水」と呼べるのです。

前述の通り水道水の硬度が低ければ、飲み水としてまろやかでクセがなく非常に飲みやすいとされ、お茶やコーヒー、出汁をとることにおいても風味を損なわず最大限うま味を引き出すことができます。もちろん、このような軟水により育てられた山形県の米や農産物は、目を見張る美味しさといえるでしょう。

山形県の代表的な水源として、最上川や蔵王ダムなどが挙げられます。最上川は全域で鮭や鮎が生息するほどの水質を保つ一級河川です。日本三大急流の1つとされるほど流れが急で、川幅が狭くなったところでは川が泡立ち酸素が供給され、汚れを吸収・分解してくれる微生物の働きが活発になることでその清涼さを保っています。蔵王ダムは標高600mの高さにあるダムで、標高が高いことから水温が低く保たれ、蔵王山系の清らかでミネラルたっぷりの水を貯蔵することで美味しい水道水を供給しています。

日本でもトップクラスの軟水を、ぜひ蛇口から贅沢に飲んでみてはいかがでしょうか?料理やコーヒーなども、もっと美味しく感じることでしょう。

参考:【東京大学】あなたの水道水、「硬さ」調べました~日本全国水道水の硬度分布~

水道水の美味しい県に移住しよう

水の入ったコップを持つ女性の手の様子

世界でも有数の水資源を誇る日本には、各地に美味しい水がたくさん存在します。私たちが日常使う水道水にも、地域によってちがいがあることはとても勉強になりました。今回紹介した各県は、どこも蛇口からそのまま水道水が飲めるほどのクオリティを誇ります。ミネラルウォーターをわざわざ買わずとも、美味しい水が飲めるのは非常に贅沢でありがたいことですよね。

移住先選びの指標の1つとして、「水の美味しさ」で選んでみるのも大いにアリではないでしょうか!?

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