移住コラム

子育て移住はどこがいい?人気都道府県ランキングやメリット・デメリット子育て支援も紹介

子供には都会のストレスフルな環境よりも、地方でのびのびと育ってほしい。幼少期のうちに自然に触れ、多様な環境下で子育てした方が、感受性豊かに成長するのではないか?そのような想いから子育て移住を検討する方が増えており、実際、幼少期における地域環境が、その後の発育に大きな影響をおよぼすことも数々の研究でわかってきています。

もちろん、一概に子育ては地方が適しているという単純な話ではなく、都会には都会の、田舎には田舎のよさがありデメリットもあります。大切なことは、一生に一度の子供時代をどのような環境で過ごすかということでしょう。今回は、子育て移住を検討している方に向けて、子育て移住のメリット・デメリット、子育て世帯が選ぶ都道府県ランキング・自治体独自の子育て支援策を紹介します!

「移住」がブームとなっている昨今、家族全員が豊かで幸せな暮らしができるよう、正しい知識を身につけ後悔のない子育て移住をしましょう。ぜひ、最後までご覧ください!

子育て移住のメリット

上高地 ハイキングの様子

子育て移住には都会では得られないさまざまなメリットがあり、これこそが子育て移住の醍醐味です。子供がのびのびと成長し、家族全員がゆとりある暮らしをするために、まずは、子育て移住のメリットを3つ紹介します!

生活コストを抑えられる

移住の目的はさまざまですが、共通していえることは「生活コストを抑えられる」という点です。もちろん、住む地域によるものの、基本的に東京などの大都会より地方は家賃が安く、生活コスト全体を下げられます。浮いた生活コストの分だけ子供の教育費に回すことができ、より豊かな子育てができるでしょう。

また、地方では地産地消の食べ物が多く、都会では見られないその土地の特産品が数多く存在します。「食育」という観点からも、その土地でとれた新鮮な食材を食べることで、その後の発育にプラスになることはいうまでもありません。しかも、地方に必ずあるといってもよい産直市場などでは、そのような新鮮な地元食材が都会では考えられないような安さで売られています。

多くの場合、収穫した農家さんの名前が記載されており、安心感がちがいます。農家さんが直接市場に納入する「産地直送」のため、タイミングが合えば実際に農家さんから直接栽培に関する話を聞くことも可能です。都会のスーパーでは絶対に叶えられないことといえます。

子供が安心して遊べる場所が多い

都会に比べて、子供が安心して遊べる場所が多いこともメリットとして挙げられます。都会は交通量が多いため、交通事故に巻き込まれるリスクも高くなります。また、遊べる場所自体が少なくなっており、公園でボール遊びが禁止されているところも多くなっています。さらに、都会の人が集まる公園では子供が多すぎて、思うように遊具を使って遊べないこともあります。

その点でいえば、地方ではまだまだ遊べる場所が多く、豊かな自然のなか元気いっぱい走り回ることも、広場などでボール遊びも可能です。また、都会は人口が多いだけに不審者も多く、不安に感じることも少なくありません。地方は、街全体で子供を見守る機運が都会より高く、安心して子供が遊べる環境が整っているといえます。

もちろん、大自然の中、山遊びや川遊びなど貴重な体験を通じて、よい影響をもたらすことは最大のメリットといえるでしょう。実際に、幼児期の自然体験活動により、運動能力や体力が高く、望ましい生活習慣が身につく傾向にあると研究でも示唆されています。

参考:幼児期に豊富な自然体験活動をした児童に関する研究

待機児童が少ない

一時期、東京などの大都会を中心に待機児童の多さが社会問題化されました。現在、待機児童問題は少しずつ解消に向かっているものの、依然として東京などを中心に、一部自治体で問題視されている現状があります。

一方、地方では待機児童自体が少なく、誰でも子供を預けられることがほとんどです。共働き世帯にとっては非常に安心できる現状といえるのではないでしょうか?

子育て移住のデメリット

学校の教室の様子

都会と地方それぞれにメリットとデメリットがあるように、子育て移住にもメリットとデメリットがあります。メリットばかりに着目して子育て移住した場合、思いもよらない困りごとに悩まされる可能性もあるのです。

ここからは、子育て移住のデメリットも3つ紹介します。子育て移住の場合、デメリットをしっかりと把握しておく必要があるため、必ず理解したうえで移住しましょう。

医療機関が少ない

都会に比べて医療機関が少ないことがデメリットとして挙げられます。特に、夜間に発病した場合、都会のような夜間診療所が近くにないことも想定しておいた方がよいでしょう。

大きな病院は都市部に多いため、田舎に移住した場合、万一のことがあったときの負担は都会よりも大きくなりがちです。

最寄りの医療機関までアクセスにどれくらい時間がかかるかや、施設の充実度など、移住前からしっかりとリサーチしておく必要があるといえます。

選べる学校が少ない

地方は東京などの都会と比べ学校が少なく、進学先の選択肢が狭いこともデメリットといえるでしょう。地方には中学受験できるような中高一貫教育などの私立学校が少なく、学校教育環境という面では都会の方が有利といわざるとえません。

また、子供が大学や専門学校などへ進学する場合、東京や大阪といった都会に出る可能性もあり、仕送りなどによる経済的負担も考えておく必要があります。

さらに、地方は一学年の人数が少ないのが現状です。1人ひとりの教育に目が届きやすいメリットはありますが、都会のような競争が少なく、周りと切磋琢磨して学業に励むといった環境ができにくいという点は、デメリットと捉えられるかもしれません。

子育て移住においては、子供が成長するにつれてどのような進学先があるのかも、事前に調べておいた方がよさそうです。

習い事や塾が少ない

都会には、習い事ができる場所や予備校などの塾が多く、駅前など通いやすい場所にあることが多いため非常に便利ですが、地方では少ない傾向にあるのが現状です。遠くまで習い事や塾へ行くために車での送り迎えが必要なことも多く、そもそも希望する習い事ができない可能性もあります。海や山に囲まれた大自然の中であれば、自然を通じた素晴らしい体験ができるものの、習い事や塾が少ないことはデメリットといえるでしょう。

ただ、最近では、オンラインで習い事などもできるため、そういった制度をうまく活用するのがいいかもしれませんね。

子育て世代が選ぶ移住したい都道府県ランキングTOP5

夕日を浴びる清水寺の三重塔の様子

ここからは、子育て世代が選ぶ、移住したい都道府県をランキング形式で紹介します!子育てに適した移住先として、それぞれ特徴を紹介しますので、ぜひ移住先選びの参考にしてください。

1位:京都府

栄えある第1位は京都府です!いわずと知れた古都である京都府は、さまざまな神社仏閣をはじめとする歴史遺産にあふれ、幼少期から触れることで豊かな感性を育める環境といってよいでしょう。京都市付近であれば生活利便性も申し分なく、嵐山や比叡山、琵琶湖にも近いため自然環境にも恵まれており1位は納得の結果です。

京都大学や同志社大学・立命館大学など有名大学、有名高校も多く学業にも専念できる環境といえ、総合的にみて子育て移住にもっとも評価の高い移住先といえそうですね。

2位:大阪府・神奈川県

第2位は同率で大阪府と神奈川県です!それぞれの特徴を簡単に解説していきましょう。

大阪府は、ご存じの通り東京に次ぐ日本で2番目の都市として、数々の文化を誇ることで有名です。交通インフラや商業施設など、大阪府内であればどこに住んでも生活に不便さを感じることは少なく、家賃も東京より安いため、生活コストを大幅に下げられます。教育環境も充実していることで、多くの方に支持された結果といえるでしょう。

神奈川県は、海に近い藤沢市や山に近い相模原市など、自然環境と都市環境が絶妙に混ざりあい、子育て移住に人気のエリアです。また、東京へのアクセスのよさも抜群で、東京寄りの自治体であれば通学が可能なことも移住先として人気の理由といえます。人口約370万人の横浜市から、自然環境豊かな街まで、東京へのアクセスのしやすさを確保しながら、さまざまな選択肢を選べることが神奈川県の強みです。

3位千葉県

第3位には千葉県がランクインしました!東京都の東、房総半島に広がる千葉県は、神奈川県同様東京へのアクセスが良く、海に囲まれた地形から自然環境も豊かであることが特徴です。農業・漁業が盛んなため多くの特産品を有し、地元の産直市などで新鮮な食材を安価で入手できるため、食育の観点からもよい子育て移住先といえるでしょう。

4位沖縄県・北海道

第4位には、沖縄県と北海道が選ばれました!

誰もが憧れる常夏の沖縄県では、美しい海とサンゴ礁に囲まれて、穏やかでのんびりとした環境のもとで子育てが可能です。子育て移住だけでなく、多くの方が移住先として沖縄県を選ぶことから、その人気が根強いものであることがよくわかります。幼少期を沖縄県で過ごすことはとても貴重な体験となり、その後の成長にポジティブな影響を与えることでしょう。

北海道も子育て移住先として人気です。雄大な自然の中、北海道でなければ体験できない、きわめて貴重な自然体験を数多く経験できるでしょう。冬の寒さは厳しいものの、その体験が忍耐強い人格形成にプラスになることが考えられます。食べ物がどれもおいしく、自然体験とあわせて食育にも申し分ない環境です。札幌市や函館市、旭川市などの都市であれば利便性の高い生活ができることも人気の理由といえそうです。

5位群馬県・静岡県

第5位は、群馬県と静岡県です!

群馬県は山に囲まれた自然豊かな地域で、独自の子育て支援が手厚いことが多くの子育て世帯から支持されています。利根川流域ではラフティングといったアクティビティや、美しい清流で川遊びもできるため、手厚い支援のもと、のびのびとした環境で子育てが可能です。

静岡県は、富士山と豊富な漁業資源を誇る駿河湾に囲まれた自然環境のもと、充実した子育てができる人気の移住先といえます。東京と名古屋の中間点に位置することから両都市へのアクセスがよく、群馬県と同様に独自の子育て支援が豊富なため、安心して子育てできる環境といえるでしょう。

都道府県ランキングで上位に選ばれた理由

碧い海と空の様子

ここからは、先ほどのランキングで選ばれた都道府県のなかから、上位に選ばれた具体的な理由を紹介していきます!子育てに関する支援を中心に、街の魅力などを深掘りしていくので、ぜひご覧ください。

<京都府>
京都府の県庁所在地である京都市は、人口約150万人を有していることから仕事も多く、京都市近辺であれば仕事の心配はなさそうです。清水寺や平等院など世界遺産に名を連ねる神社仏閣を身近に感じながら生活できることも、京都府ならではといえるのではないでしょうか?また、京都府内には自然が多く、京都市からは琵琶湖が近いため、休日に琵琶湖でキャンプやBBQ、遊泳などさまざまなレジャーもおこなえます。

JR京都駅から大阪駅へ在来線でも最短30分でアクセスできる利便性と、有名大学・有名高校が多いことから教育環境も非常によいことが強みです。

【独自の子育て支援の一例】

  • 南丹市 入学祝金の支給(小学校入学時3万円、中学校入学時4万円)
  • 木津川市 3歳児~5歳児の幼児教育・保育の無償化

<大阪府>
日本第2の都市でありながら生活コストを東京より安く抑えられます。全国に先がけ、私立高校の授業料を実質無償化(所得制限あり)したことが有名です。教育環境も申し分なく、特筆すべきは、現在大阪公立大学の入学料・授業料が条件付きながら無償化されており、今後は所得制限等も撤廃した完全無償化も視野に入れていることです。大阪府は教育関連の支援が手厚いことが特徴といえます。

大阪市内以外に、緑の自然環境豊かな箕面市・豊能郡、世界遺産の大山古墳や刃物の街として有名な堺市、海がきれいな岬町など大阪府内でも特徴的な街は多く、それぞれの目的に合わせた子育て移住が可能です。

【独自の子育て支援の一例】

  • 大阪市 月最大1万円の塾代助成
  • 八尾市 2歳児保育の無償化

<神奈川県>
横浜市を中心に、神奈川県はサーフィンなどが有名な藤沢市や歴史ある鎌倉市など、子育て移住に限らず人気のある移住先です。保養地として有名な箱根や葉山町で休日のリフレッシュもいいですね。また、東京へのアクセスがよいことから通勤・通学も可能で、生活利便性の高い生活が送れます。都市環境と自然環境が融合することで、多様性のある子育てをできることが人気の理由です。

横浜市という大都市をはじめ栄えている街が多いため、仕事・生活・教育に不便さを感じることなく、都会的な移住生活を送れることが特徴といえるでしょう。

【独自の子育て支援の一例】

  • 厚木市 1か月あたり4,500円相当の紙おむつやおしりふき等を毎月支給
  • 相模原市 妊婦検診費用補助券を16回支給

<千葉県>
房総半島には海の幸や農産物などさまざまな特産品があり、自然の景観も美しい移住先です。木更津市や君津市などの内房地域であれば、東京湾アクアラインを使って横浜や東京へアクセスしやすいことも特徴といえます。また、柏市・船橋市・松戸市などは東京への通勤・通学圏内であり、仕事や教育の問題も解消できるため日常生活にとても便利です。

住むエリアによって、東京への通勤・通学に便利な街か、自然環境豊かな街かを選べることが千葉県のメリットといえるでしょう。

【独自の子育て支援の一例】

  • 船橋市 放課後子供教室(船っ子教室)を市内全小学校で実施
  • 木更津市 2歳以下の児童を認可外保育施設へ預けている保護者に対し助成金を交付

<沖縄県>
移住先として絶大な人気を誇る沖縄県は、子育て移住にも適しています。出生率が日本一高いことでも知られ、子供に対してフレンドリーな人が多いのも特徴です。子供が多いことから、産休・育休などに理解がある人も多く、子供は地域で育てるものという意識も高いため、全体的に子育てをしやすい環境が整っているといえるでしょう。サンゴ礁の青い海が有名ですが、緑も多く沖縄県でしかできない貴重な体験を積めることが最大の強みです。

誰もが一度は憧れる沖縄県への移住を、ぜひ検討してみませんか?

【独自の子育て支援の一例】

  • 沖縄市 多胎育児世帯に粉ミルクを支給
  • 名護市 子供が体育大会や文化大会へ参加するための航空運賃・宿泊費の助成

<北海道>
雄大な自然のもとで子育てをしたい方に北海道はおすすめです。移住者を積極的に誘致している自治体が多く、移住支援や子育て支援が手厚いことも特徴といえます。沖縄県同様、北海道でなければできない貴重な自然体験をたくさん積むことが可能です。札幌市や函館市はもちろん、札幌市まで電車で約25分、新千歳空港まで約13分と利便性が高く自然あふれる恵庭市、全国的に有名な旭山動物園がある旭川市などが人気の高い街として注目を集めています。

食べ物がどれもおいしく、広大な大地で美しい自然と共に生活できることが、北海道の最大の魅力といえるでしょう。

【独自の子育て支援の一例】

  • 函館市 小中学校に入学する子どもの保護者に入学準備給付金として3万円を支給
  • 赤平市 高校生(18歳に達する最初の3月31日まで)以下の医療費全額助成

<群馬県>
日本百名山にも数えられる山と美しい川がある群馬県は、子育て移住先として「ちょうどいい」環境であるといえます。物価が日本で3番目に安い県であることから、生活コストを大幅に下げられ、その分を教育資金に回すことが可能です。キャンプや川遊びといったアウトドアレジャーも盛んなため、自然に触れ合う経験もたくさん積めるでしょう。人口が最も多い高崎市や県庁所在地である前橋市には大型ショッピングモールも多く、高崎駅から東京駅までは新幹線で約50分と首都圏へのアクセスも良好です。

また、移住支援や子育て支援が手厚い自治体が多いため、子育て移住へのハードルが低いことも人気の理由といえるでしょう。

【独自の子育て支援の一例】

  • みどり市 小中学校給食費無料化
  • 太田市 第3子以降出産祝い金10万円および保育料の免除や助成

<静岡県>
1年を通して温暖な気候で熱海や富士山といった有名スポットを抱える静岡県も、子育て移住に適した場所といえます。東京にも名古屋にも行きやすいことから利便性が高く、県庁所在地である静岡市は都市機能がコンパクトにまとまっており、市街地を抜けるとすぐに自然あふれる環境であるため多様な子育てができるでしょう。「浜松餃子」や「富士宮やきそば」といったB級グルメも豊富で、休日に家族でイベントに出かけることも楽しみの1つといえそうです。また、サッカー王国として知られることから、サッカーが好きな子供には最高の移住先かもしれませんね。

富士山のふもと、自然と都市が共生した環境で生活を送れることが、静岡県の強みといえます。

【独自の子育て支援の一例】

  • 下田市 育児用品購入費を3万円まで助成
  • 伊豆市 妊娠22週を迎えた方に対し胎児1人につき4万円を支給

子育て移住を検討しよう

緑の中を走る子供達の様子

昨今、リモートワークが推進されてきたこともあり、どこに住んでも仕事ができる環境が整ってきました。同時に、幼少期の地域環境がその後の発育に大きな影響を与えることがわかってきたこともあり、子育て移住する方が多くなっています。ただし、メリットがあれば当然デメリットもあるため、間違いのない情報を収集することが大切です。

家族全員が豊かな暮らしを送るためにも、しっかりと情報を集め、ぜひ前向きに子育て移住を検討しましょう。

参考:4割の子育て世代が「地方移住に関心あり」豊かな子育て環境と地域コミュニティを求める声

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