移住コラム

自給自足の生活におすすめの移住先5選!憧れの自給自足生活を叶えよう

移住を検討している人の中には、田舎に住んで自給自足を取り入れた暮らしをしたいと思う方もいるのではないでしょうか。採れたての食材を食べられたり、食費を抑えられたりなど、様々なメリットがあります。また、住む場所にもよりますが、自然に囲まれてのんびり暮らせるのが魅力的です。

しかし、単に自給自足生活と言っても、どの程度まで自分でまかなえばいいかは人によって異なります。また、自給自足のためには米や野菜を作れる広い土地が必要です。

そこで本記事では、自給自足生活のメリット・デメリットを整理したうえで、おすすめの移住先を5つ紹介します。成功のコツについても解説しているので、自給自足に興味がある方は参考にしてみてください。

自給自足のメリット

自給自足により米や野菜などを収穫できるようになると、食費を抑えられます。肉や調味料など、自分では作れないものだけ購入すれば生活できるので、家計の負担軽減につながります。

また、自分で作った作物には愛着が湧きやすく、スーパーで購入したものよりも美味しく感じるでしょう。加えて、食材の旬が分かるようになったり、収穫したものをさらに美味しく食べられるように工夫したり、今まで以上に食に対しての興味も増えるはずです。

子供のいる家庭にとっては、食べ物を大事にする心や作物を育てる苦労を知ってもらうきっかけになるので、食育につながるでしょう。

自給自足のデメリット

まず、作物を育てるには時間と労力がかかります。土を耕し種をまき、その後は成長するまで草刈りや水やりなど頻繁に行わなければいけません。農作業に慣れていないと初めは苦労する可能性があります。

また、農業の経験や知識がない方は、作物を育てるのに失敗するリスクもあります。美味しくなかったり、身が小ぶりになってしまったりなど、うまく作物を育てられないかもしれません。他にも、台風による災害や野生鳥獣による被害によって、収穫がゼロになる可能性もあるでしょう。

自給自足を始める前に押さえておくべき3つのポイント

「移住するなら自給自足にチャレンジしてみたい!」と思っている方は多いはずです。しかし、無計画のまま自給自足を始めようとすると、作物が育たなかったり予想以上に出費がかさんだり失敗してしまう恐れがあります。

そこで、自給自足を始める前に以下3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 自給自足でどの程度まかなうか
  • 自給自足の生活にかかる必要経費
  • 農業のノウハウ

ポイントを押さえておくことで、失敗のリスクを減らして自給自足生活をスタートできます。

①自給自足でどの程度まかなうか

自給自足といっても、まかなう範囲は人それぞれ異なるものです。

作物を育てる以外にも、鶏を飼育したり、狩猟や釣りで食料を確保したりする人もいます。中には水や電気を自分で調達するなど完全な自給自足を目指そうとする人もいるでしょう。

まかなう範囲が増えるほど生活費は少なくなる傾向にありますが、農業をはじめとする専門知識や経験が必要になるため、自給自足のハードルは上がります。

そこで、かかる費用と自分の農業スキルなどを考慮し、どの程度まで自給自足でまかなうのかを事前に決めておくことが大切です。

②自給自足の生活にかかる必要経費

自給自足を始める際には、畑や田んぼなどの農地が必要となりますが、家の敷地内になければ、購入費や賃料がかかります。加えて、作物の種苗や農機具の購入などの初期費用もかかるでしょう。

また自給自足生活をしていれば食費はほとんどかからないかもしれませんが、住民税や固定資産税、国民健康保険税などの税金は課せられます。もちろん商品やサービスを購入すれば消費税もかかるので、生活する上で、税金も負担になることが予測されます。

事前に自給自足にどれくらいの費用がかかるか予想し、生活に支障が出ないようにしましょう。

③農業のノウハウ

自給自足をする上で、農業のノウハウは必須といっても過言ではありません。農業は種をまいて水を与えれば、美味しい作物が必ず育つというほど単純ではないのです。作物によって適した栽培環境は異なりますし、同じ作物でも土地や気候によっては栽培方法を変えなければいけないこともあります。

そのため、農業のノウハウがなければ作物が上手く育たない可能性があります。自給自足をスタートさせる前に、ある程度の農業知識と経験は身に付けておきましょう。

自給自足の生活におすすめの移住先5選

自給自足生活について把握したところで、より具体化できるようにおすすめの移住先を紹介します。いずれも自然が豊かで作物を育てるのに適しています。

エリアによって海が近かったり首都圏へのアクセスが良かったりなど、様々な特徴を持っているので、移住地選びの参考にしてみてください。

「静岡県南伊豆町」海との距離が近く海鮮を楽しめる

伊豆半島の最南端に位置する南伊豆町は、70%を山林と原野で占めているエリアです。海辺には、エメラルドグリーンの美しい海が広がっており、サーフィンやシュノーケリングなどのマリンスポーツ、海釣りなどを楽しめます。また、温暖な気候のエリアでもあるため、リゾート地のような南国感を味わえるところも魅力的です。

このように、南伊豆町には山と海が広がっているため、農業だけでなく魚釣りや狩りなども行うことができるでしょう。

また、南伊豆町は、お試し移住ができる体験プランを用意しています。期間に応じて選べる体験プランとなっており、最長5年のお試し移住も可能なので、移住後の暮らしと理想のギャップを埋めるのに役立ちます。気になる方は、ぜひ利用してみてください。

【主な移住支援制度】

移住支援制度 対象者・適用条件 補助金額・給付金額
空き家バンクリフォーム補助金 登録物件の所有者、入居者または入居予定者など 工事費用の2分の1に相当する額又は50万円のうちいずれか少ない額
青年就農給付金 45歳未満で、農業経営者になることについて強い意欲のある人 給付金額は審査によって決定される

参考:南伊豆ってどんなとこ?
参考:南伊豆町空き家バンクリフォーム補助金【リフォーム】【家財処分】
参考:南伊豆町青年就農給付金交付要綱

「福岡県糸島市」海と山の両方に触れながら過ごせる

糸島市は福岡県西部にある糸島半島に位置し、広大な砂浜が広がる美しい海岸線と雄大な山々に囲まれているエリアです。山間にはなだらかな田園地帯の「糸島平野」が広がっており、初夏になると黄金色に染まります。

そんな糸島市では農業や漁業、畜産業が盛んに行われています。市内各所には農畜産物や海産物の直売所があるため、新鮮な魚や肉などが手に入りやすいところも特徴です。

山や海が近いので、狩猟や海釣りなど、農業だけでなく様々な自給自足生活を楽しめるでしょう。

また交通利便性の高いところも糸島市の魅力の1つ。市街地はJRと国道沿線を中心に形成されており、博多駅や福岡空港へのアクセスが良好です。完全な自給自足生活を目指したい方、仕事をしながら自給自足を楽しみたい方など、様々なスタイルを実現しやすくなっています。

「長野県阿南町」田園風景が広がる街

長野県阿南町は本州の中央に位置し、南アルプスと中央アルプスに挟まれています。
町には天竜川や和合川が流れており、アユやイワナ、ヤマメなどもたくさん生息する自然豊かなエリアです。また阿南町では、田園風景が広がっており、米作りに適した環境が整っています。

そのため、自宅でお米を育てたい方や、天然の魚を獲って生活したい方にぴったりの移住先だと言えるでしょう。

さらに、阿南町では農業機械の購入費用を補助する支援制度が設けられているため、初期費用を抑えて自給自足の生活をスタートできます。中央自動車道が通っているおかげで交通の便も良く、近隣の県であれば通勤にも困りません。

【主な移住支援制度】

移住支援制度 対象者・適用条件 補助金額・給付金額
空き家利用促進事業補助金 空き家バンク登録物件の所有者、入居者または入居予定者で、家を改修して使用する場合 補助対象経費の総額に2分の1を乗じた額とし、100 万円を限度

参考:農業用機械補助金について
参考:空き家利用促進事業補助金交付要綱

「千葉県勝浦市」首都圏へのアクセス良好

千葉県勝浦市は観光と漁業の街として栄えてきたエリアです。守谷海水浴場は、環境省選定の「日本の水浴場88選」に選ばれており、夏は海水浴やサーフィンを楽しむ人々でにぎわいます。

また勝浦沖は、暖流と寒流がぶつかっているので、様々な魚種が泳いでいます。大物も狙える抜群の釣りスポットとしても有名です。作物を育てながら、新鮮な魚を調達して生活することができるでしょう。

さらに首都圏へのアクセスがよいところも魅力の1つ。東京へは車で40分、特急電車は乗り換えなしで90分で到着します。二拠点居住を叶えたい方にとっても、候補になる地域です。

【主な移住支援制度】

移住支援制度 対象者・適用条件 補助金額・給付金額
若者等定住促進奨励金交付制度 勝浦市に今後5年以上定住予定の若者夫婦(夫または妻のいずれかが満40歳以下)が新たに取得した住宅に居住する場合 1世帯につき40万円
勝浦市移住支援金事業支援金制度 東京23区から勝浦市に移住して一定の条件を満たす方 1世帯につき100万円
単身の場合60万円

参考:千葉県勝浦市移住・定住ポータルサイト「アクセス」
参考:千葉県勝浦市「若者等定住促進奨励金交付制度」
参考:千葉県勝浦市「勝浦市移住支援金事業支援金制度のご案内」

「岡山県美作市」古民家が多くの残る山あいの街

岡山県の北東部に位置する美作(みまさか)市は、壮大な山々が連なり、清らかな川が流れている自然に恵まれたエリアです。野山にはオオバコやナズナといった野草も多くあり、育てた作物とともに、野草料理も手軽に楽しめます。

また美作市は、古民家が多く残り、懐かしい雰囲気が漂うエリアでもあります。剣聖宮本武蔵の生誕地でもあるため、武蔵生家や武蔵神社など宮本武蔵に関する歴史的建造物も多いところも特徴です。趣のある古民家と豊かな自然環境がバランスよく調和されている美作市は、多くの方が魅力されることでしょう。

【主な移住支援制度】

移住支援制度 対象者・適用条件 補助金額・給付金額
移住定住のための補助金制度 5年以上定住すること 新築住宅を建築、購入した方:建築(購入)費用の10パーセント(上限40万円)+加算
中古住宅を購入した方:購入費用の10パーセント(上限30万円)+加算
など
美作市ひとり親世帯移住定住促進補助金 令和3年1月1日以降に美作市に居住していて、同居する子どもがいるひとり親世帯 賃貸住宅の賃貸借契約に定められた賃借料(共益費、駐車場料金、光熱水費を除く)の月額から住宅手当等の補助を差し引いた額(1月当たり上限20,000円)

参考:美作市「移住定住のための補助金制度」
参考:美作市「美作市ひとり親世帯移住定住促進補助金」

自給自足の生活を成功させる2つのコツ

自給自足の生活は、コツさえ覚えておけば失敗するリスクを軽減できます。コツは以下の2つ。

  • 可能な範囲で自給自足をする
  • 事前に自給自足の生活を体験しておく

決して難しくないので、ぜひ実践してみてください。

可能な範囲で自給自足をする

生活のすべてを自給自足でまかなうのはハードルが高く、豊富な農業知識と経験が必要になります。また、自給自足でまかなう範囲が広くなるほど、家畜の飼育や自家発電などやるべきことが多くなります。

人によっては、自給自足生活にストレスを感じてしまう恐れもあるでしょう。

そのため、自給自足生活では、いきなり100%を目指すのではなく、まずはできるところから始めるのがポイントです。まずは農作物を育てるところから始めて慣れたら家畜を飼育するなどの工夫をしてみましょう。

事前に自給自足の生活を体験しておく

自給自足生活を体験しておくのもおすすめです。

農業など自給自足に必要な知識やノウハウを学べるので、スムーズに自給自足をスタートできます。また、自給自足が自分に向いているかチェック可能です。

一部の都道府県には農業や採集、狩猟、牧畜などを体験できる施設があるので積極的に利用してみると良いでしょう。中には農家の方からノウハウを直接教えてもらえることもあるので、積極的に参加してみるのがおすすめです。

ただし、体験の内容は各施設によって異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

自分に合った自給自足生活で、理想の暮らしを実現しよう

自給自足の生活は、食費を抑えられたり食の大切さが分かったりするなど、様々な利点があります。また、子供にとっては食育につながるので、子育て世代の方にとってもメリットは大きいでしょう。

自給自足に関する知識や経験が少ない方は、手軽に始められる家庭菜園や作物の栽培がしやすいものからチャレンジするのがおすすめです。

今回紹介したおすすめの移住先は、豊かな自然に恵まれているので、作物を育てるのに適しています。補助金などの支援も充実している街が多いので、ぜひ移住を検討してみてください。

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