移住コラム

セミリタイアして移住生活を楽しみたい!必要な額とおすすめの移住先5選

「今よりも自分の時間が欲しい」、「仕事が忙しくて家族と過ごす時間がない…」といった悩みを抱えている方にとって、セミリタイアは理想の生活といえるでしょう。なかにはセミリタイアを機に、ゆったりと過ごせる土地に移住したいと思っている方も多いはずです。

そこで今回は、セミリタイア後の移住は可能なのか判断できるよう、生活にかかる主な出費や必要な貯金額について解説します。失敗や後悔しないためにも、しっかりおさえておくべきポイントです。

また、物価水準の安いおすすめの移住先を5つ紹介するので、移住先選びの参考にしてみてください。

セミリタイアとは?

セミリタイアとは、資金を貯めて定年前に会社を退職し、プライベートを優先しながら不労所得やアルバイトなどで生計を立てるスタイルのことです。

仕事を完全にリタイアする「アーリーリタイア」とは違い、何らかの形で収入を得ているので、高収入の方でなくても比較的実現しやすいところが特徴です。

仕事よりもプライベートを充実させたい方、趣味に時間をかけたい方などに適しています。

セミリタイア後の主な出費とは?

セミリタイアをすると、どんなところに出費がかかるのでしょう?出費がかさめば、資金が底をつくことすら起こり兼ねません。セミリタイアしたことに後悔しないためにも、しっかりおさえておきましょう。

①税金

納税は国民の義務です。そのため、日本で暮らすからには税金を納める必要があります。税金といってもさまざまですが、セミリタイア後にかかる税金は主に「所得税」と「住民税」です。

収入が高い人ほど税金額も高くなりますが、目安として年収の2~3割程度と覚えておくとよいでしょう。ほかにも、車を所有している場合は自動車税、不動産を保有している場合は固定資産税などもかかります。

資金を貯める際は、納税分をしっかり蓄えておきましょう。

②保険料

日本では、年金や社会保険(もしくは国民健康保険)の加入が必須です。税金と同じく、保険料も必ずかかる出費のひとつとして覚えておきましょう。

例えば、フリーランスや個人事業主などの場合は、国民年金と国民健康保険への加入が求められます。国民年金であれば、令和4年度の保険料は月額1万6,590円です。

国民健康保険に関しては、お住いの市町村によって金額が異なります。新宿区を例にすると、総所得金額等が300万円の場合は、月額2万4,765円となっており、国民年金と合算すると月額4万1,355円を支払わなければいけません。さらに、40~64歳の方は介護保険料もプラスされます。

ちなみに、前職が会社員だった方は、退職した翌年の健康保険料は現役時代と同額になります。これは、健康保険料の額は前年度の収入に応じているからです。高収入を得ていた方は、保険料がいくらになるのか、しっかり確認しておいたほうがよいでしょう。

参考:年金Q&A (国民年金の保険料)|日本年金機構
参考:令和3年度 国民健康保険料 概算早見表(総所得金額等)|新宿区 健康部 医療保険年金課

③住居費

賃貸物件に住んでいる方や住宅ローンを返済中の方は、住居費がかかります。たとえ住宅ローンを完済している方でも、分譲マンションに住んでいる場合は、管理費や積立金などが必要になるでしょう。

また、セミリタイアをきっかけに、引っ越しや移住を検討する方は多いはずです。資金を貯める際は、住居費にいくらかかるのか、しっかり計算するようにしましょう。

④生活費・食費

生活費には、日用品や被服、家具用品費など、食費には食材や調味料、外食などが含まれます。お住いの地域や家族構成によって異なりやすい部分ではありますが、総務省によると、2021年12月の消費支出(2人以上世帯)の内訳は以下の通りとなっています。

【消費支出の内訳(2021年平均-2人以上の世帯)】

項目 金額
食料 9万9,518円
家具・家事用品 1万3,540円
被服及び履物 1万1,493円
教育 1万702円
教養娯楽 3万372円

子どものいる家庭なら、教育費や習い事の月謝などもかかります。自治体によっては子ども手当や医療費助成制度など、資金面で教育をサポートしているところもあります。各自治体で行っている教育支援もチェックしておくとよいでしょう。

参考:家計調査報告書|総務省

⑤光熱費

光熱費には電気やガス、水道の料金が含まれます。真夏日が続けばエアコン代、寒い日が続けば暖房費がかかるので、時期や地域によって異なりやすいですが、1ヶ月あたり1~1万3,000円を目安に考えておくとよいでしょう。

節電や節水を心がけたり、太陽光パネルを設置したりするなどすると、光熱費を抑えられます。

⑥医療費

医療費には治療費や医薬品、保険医療用品・器具などが含まれます。総務省の家計調査(2021年平均)では、2人以上の世帯でかかる保険医療費は1ヶ月あたり14,314円としており、1万5,000円ほどかかることが予測されます。

また、年齢が上がるにつれて病気の発生率も高まるので、さらに医療費はかかるでしょう。備えとして、医療保険加入や保障追加の検討も必要になります。

参考:家計調査報告書|総務省

⑦趣味費・雑費など

趣味費・雑費などには通信費や交際費、理美容費、娯楽費などが含まれます。セミリタイアをする方は、プライベートを充実させたいと考えている方が多い傾向にあるので、意外とかかりやすい項目です。

とくに、趣味はこだわり過ぎると用品費がかさみやすいものです。また、趣味をきっかけに友人が増えれば、交際費もかかってくるでしょう。

現役で働いていた頃よりも、多めにかかることを予測して予算を立てておくことをおすすめします。

セミリタイアを成功させるにはいくら必要?

生活にかかる出費は人それぞれですが、いくらあればセミリタイアは現実的なものになるのでしょうか?世帯持ちと独身に分けて、セミリタイアに必要な貯金額について解説します。

世帯持ちの場合

総務省の家計調査によると、2021年における2人以上世帯の平均支出は1ヶ月あたり27万9,024円となっています。この金額を基準にして、1ヶ月の支出を30万円と想定し、以下2つの条件をプラスして、セミリタイアに必要な貯金額を世代別に算出しました。

  • 1ヶ月の収入は10万円(65歳以降は年金受給)
  • 65歳以降の1ヶ月あたりの支出は20万円(子どもが独立したことを想定)

なお、今回は85歳まで生きた場合と仮定して計算しています。

30歳でセミリタイアした場合 40歳でセミリタイアした場合 50歳でセミリタイアした場合
65歳までにかかる総支出額 (30万円-10万円)×12ヶ月×35年=8,400万円 (30万円-10万円)×12ヶ月×25年=6,000万円 (30万円-10万円)×12ヶ月×15年=3,600万円
65~85歳までにかかる総支出額 (20万円-10万円)×12ヶ月×20年=2,400万円 (20万円-10万円)×12ヶ月×20年=2,400万円 (20万円-10万円)×12ヶ月×20年=2,400万円
合計 1億800万円 8,400万円 6,000万円

ただし、実際にかかる生活資金はお住まいの地域や子どもの人数によって変動するので、あくまでも参考程度に留めてください。

参考:家計調査報告書|総務省

独身の場合

世帯持ち同様に、総務省の家計調査を参考にしたところ、2021年度の単身世帯の消費支出は1ヶ月あたり154,937円であることが分かりました。支出を16万円、収入や年金額を6万円と想定した上で、世代別にみるセミリタイアに必要な貯金額が以下のとおりです。

30歳でセミリタイアした場合 40歳でセミリタイアした場合 50歳でセミリタイアした場合
85歳までにかかる総支出額 (16万円-6万円)×12ヶ月×55年=6,600万円 (16万円-6万円)×12ヶ月×45年=5,400万円 (16万円-6万円)×12ヶ月×35年=4,200万円
合計 6,600万円 5,400万円 4,200万円

こちらも、実際にかかる生活資金はお住まいの地域によって変動するので、あくまでも参考程度に留めてください。

参考:家計調査報告書|総務省

生活費を抑えやすい移住先5選!移住支援制度の紹介も

セミリタイア後は、ゆるく働くスタイルをキープする人がほとんどです。そのため、現役の頃よりも収入が下がる傾向があります。

そこで、少しでも出費を減らせるように、生活費を抑えやすい移住先を紹介します。移住支援制度も併せて紹介するので、チェックしてみてください。

市街地で住みやすい「群馬県前橋市」

群馬県前橋市は、雄大な赤城山のふもとに位置する県庁所在地です。大型ショッピングモールや医療機関などが充実しており、住みやすい環境でありながら、田園も広がる自然豊かな街でもあります。

群馬県の物価水準は全国2番目の低さとなっています。ゆったり過ごしたいけれど利便性の高い暮らしは諦めたくない、という方におすすめです。

なお、前橋市で行っている移住支援制度は、以下のとおりです。

  • 移住支援金:単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円の支援金を給付
  • 空き家リフォーム補助:工事費3分の1以内で上限100万円
  • 空き家を活用した二世代近居・同居住宅補助:工事費3分の1以内で上限80万円

ほかにも、農村体験や結婚支援、子育て支援などさまざまな支援制度を行っています。

参考:構-Ⅰ 結果の解説|総務省統計局
参考:移住・定住に関連する支援制度の一覧|前橋市

住みよさランキング10年連続県内1位!「群馬県太田市」

物価水準の安い群馬県の中でも太田市は、「住みやすさランキング」において10年連続県内1位に選ばれている街です。その魅力は、充実した出産・子育て支援と教育環境にあります。

待機児童ゼロや放課後の児童クラブなど設備が整っているので、共働き夫婦にとって、子育てしやすい環境となっています。

なお、太田市で行っている移住支援制度は、以下のとおりです。

  • 移住支援金:単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円の支援金を給付

参考:東洋経済「住みよさランキング2021」の結果|東洋経済新報社
参考:太田市移住支援金事業|太田市

地域で暮らし方が選べる「鹿児島県鹿児島市」

鹿児島県は物価水準が全国で3番目に低い県です。そして鹿児島市は、そんな鹿児島県の県庁所在地であり、都市と自然が両立された街です。

また、温泉が多いところも特徴の1つ。鹿児島市の温泉源泉総数は267ヵ所あるので、温泉好きな方にとって魅力的に感じるでしょう。

なお、鹿児島市で行っている移住支援制度は、以下のとおりです。

  • 移住支援金:単身の場合は60万円、世帯の場合は1100万円の支援金を給付
  • 浄化槽設置補助制度:合併処理浄化槽へ設置換えする際に、その費用の一部を助成
  • 新規就農者支援対策事業:生産施設の設置及び農業機械等の購入を補助

ほかにも、住まい支援や子育て支援など、さまざまな支援制度で移住者をサポートしてくれます。

参考:温泉の概況(市内)|鹿児島市
参考:鹿児島市の移住支援関連事業|鹿児島市

雄大な自然と都会的な暮らしが両立した「宮崎県宮崎市」

宮崎県は物価水準が最も低い県です。県庁所在地である宮崎市は、都会的な暮らしと自然を両立した中核都市です。宮崎空港へのアクセスもよく、コンパクトシティとして人気があります。

海に面しているので、海水浴やサーフィンなどのマリンスポーツを楽しめるところも魅力の1つ。海に近い場所でセミリタイアを満喫したい方におすすめです。

なお、宮崎市で行っている移住支援制度は、以下のとおりです。

  • 移住支援金:単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円の支援金を給付

参考:移住支援給付金制度(宮崎市移住支援給付金/宮崎市ひなた暮らし実現応援事業費給付金)|宮崎市

海が近い生活を満喫できる「宮崎県日向市」

物価水準が全国で最も低い宮崎県の日向市は、太平洋と雄大な山々に囲まれた自然豊かな街です。温暖な気候に恵まれており、農林水産業が盛んに行われています。特に、マンゴーやへべす(かぼすに似ている香酸かんきつ)は、日向市の特産品として全国的に出荷されています。

自然を身近に感じられるので、山ではハイキングやキャンプ、海ではサーフィンや海釣りといったさまざまな楽しみ方を満喫できるでしょう。

なお、日向市で行っている移住支援制度は、以下のとおりです。

  • 移住支援金:単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円の支援金を給付

また、日向市ではお試し移住を体験できます。一世帯あたり1,000円/日で最長14日間の移住体験が可能です。日向市に移住して後悔しないか身をもって確認できるので、気になる方は利用してみてください。

参考:日向市移住支援金のご案内|日向市

資金面での不安を無くし、セミリタイア後の移住生活を成功させよう!

セミリタイアを成功させるなら、家族構成や年齢から、必要な貯金額を事前に把握しておくことが重要です。例えば、世帯持ちの方が50代でセミリタイアをするなら、6,000万円は貯金しておくべきでしょう。

今回紹介した「セミリタイア後にかかる主な出費」を参考にしながら、いくらあれば実現できそうかを計算してみてください。

また、セミリタイアをきっかけに移住を検討している方は、物価水準の低いエリアに絞って移住先を選ぶのもおすすめです。生活費を抑えやすく、金銭面での心配が減り、セミリタイア後の暮らしを心から楽しめるでしょう。

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