地方移住を考える際、子育て世代の方であれば、移住先でどのような支援が受けられるのか非常に気になるものです。何よりもまず、健やかに子どもが成長すること以上に大切なものはありません。せっかく自然豊かな町へ移住するのであれば、少しでも手厚い子育て・教育支援が受けられる場所へ移住しましょう!
今回は、宝島社の月刊誌『田舎暮らしの本』2025年2月号「2025年版 住みたい田舎ベストランキング」の「人口別ランキング(全国)」で、「子育て世代部門」全国1位に輝いた、それぞれの移住先で実施されている主な子育て・教育支援を、全7カテゴリーすべて解説します!
人気の移住先で実施されている「よくある子育て支援」の基礎知識とともに、必見の内容です!
トップクラスの手厚い子育て・教育支援が受けられる移住先へ移住して、幸せな移住生活を実現しましょう!
人気の移住先でよくある子育て支援とは?

まずは、全国各地の人気移住先で実施されている、主な子育て・教育支援を解説します!希望する移住先にこれらの支援があれば、安心して子育てができるでしょう。
【出産祝い金】
子どもが産まれた際に自治体から給付される一時金のことです。金額は自治体によってさまざまで、子ども1人につき1万円ほどを給付し、10万円を超える場合もあります。産まれた子どもの数によって金額が増える自治体が多く、島根県飯南町などでは、第1子と第2子は各10万円、第3子以降は50万円を給付するなど、手厚い支援が特徴です。
【子ども医療費助成】
子どもの医療費(保険診療)の窓口負担を軽減する制度のことで、多くの場合、通院だけでなく、入院や調剤費用も対象となります。負担額や対象年齢が自治体によってちがい、窓口負担がゼロ円で、かつ、0歳~18歳(高校3年生)まで対象であれば、制度が充実しているといえるでしょう。
【入学祝い金】
子どもの小学校・中学校入学時に給付される一時金のことで、出産祝い金と同様に、自治体によって金額が変わります。給付額は1万円~2万円の自治体が多く、基本的に高校入学時には適用されませんが、大分県豊後高田市では、小中高校入学時にそれぞれ5万円、合計15万円が給付され話題となりました。
【学校給食費無償化】
小中学校の給食費を自治体が負担し、保護者の負担をゼロにする制度です。近年は導入例が増えており、そのなかでも、「食育」として地元産食材を積極的に使用するなど、安心できる取り組みを実施している自治体もあります。
【保育料無償化】
3歳~5歳児の幼児教育・保育の費用を無料にする制度です。住民税非課税世帯に限れば、0歳~2歳児も無償となります。これらは国の施策であるものの、自治体独自の支援として、住民税の課税・非課税世帯関係なくすべての0歳~2歳児を無償化していたり、副食費も無償化していたりする自治体も存在します。
【学習支援】
子どもに対する教育支援として、各自治体が特徴ある支援をおこなっています。子どもの基礎学習に対するサポートだけでなく、将来のキャリアサポートを実施している自治体もあり、その充実度は自治体によってさまざまです。とくに学習支援が手厚い自治体では、公営・市営の学習塾を格安または無料で実施(島根県飯南町・大分県豊後高田市)しているなど、注目ポイントといえるでしょう。
【日用品の給付など】
子育て支援が手厚い自治体では、赤ちゃんの紙おむつをはじめとする日用品の現物給付や商品券給付、チャイルドシートの購入に助成金を支給している自治体も存在しています。気になる移住先でも実施しているかもしれないので、ぜひ一度、役所に問い合わせてみましょう。
【住みたい田舎ランキングまとめ】「子育て世代部門」1位の移住先7選!
それでは、「2025年版 住みたい田舎ランキング」の「人口別ランキング(全国)」より、「子育て世代部門」で全国1位に選ばれた移住先の、主な子育て・教育支援を解説します!地方移住を通じて、手厚い支援を希望する方は必見です。各移住先の町の様子などは、リンク先をチェックしてみてください!
【島根県飯南町】保育所から高校まで連携した一環教育!

「人口5,000人未満のまちランキング」子育て世代部門1位は、島根県飯南町(いいなんちょう)です!25年間住むことで無償譲渡されるセミオーダー賃貸住宅は、移住希望者に大きなインパクトを与えました。
島根県飯南町では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 新生児出産祝金:第1子・第2子に各10万円、第3子以降に50万円を給付。
- 第3子以降子育て世帯応援金:第3子以降の児童1人につき年10万円を出生後~満4歳まで毎年給付し、多子世帯を継続支援。
- 子ども等医療費助成事業:0歳から18歳年度末まで、子どもの医療費窓口負担を全額助成。
- 子育て世帯日常生活用品給付事業:満2歳までの乳幼児を育てる世帯に、毎月上限5,000円相当の紙おむつ・ミルク等日用品を自宅配送で給付。
- 公営塾「飯南町学習支援館」:町内の中高生を対象に、夜間開館の学習支援館を運営。基礎から応用まで、進学支援や学力向上を図る(月謝:中学1・2年生1,500円、中学3年生2,500円、高校生5,000円)。
参考:

【長野県木曽町】「木育」を取り入れた独自の子育て支援!

「人口5,000人以上1万人未満のまちランキング」、子育て世代部門1位に輝いたのは、長野県木曽町(きそまち)です!信州・長野の大自然と、「日本で最も美しい村連合」に選出された農村風景で、のびのびと子育てをしていきましょう。
長野県木曽町では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 新生児出産祝金:第1子・第2子に現金10万5千円+商品券5万円、第3子以降に現金15万5千円+商品券5万円を給付。
- 出産・子育て応援交付金:妊娠届出1回につき5万円、出生児1人につき5万円を給付。
- ウッドスタート宣言(木のおもちゃ贈呈):1歳児を対象に、初めてのおもちゃとして木製玩具をプレゼント。地元産木材のおもちゃを贈り、木育を推進。
- 木曽町福祉医療制度:0歳~高校3年生までの子どもの医療費(保険診療)が無料。
- 木曽町入学準備補助金事業:小学校・中学校入学時に、それぞれ5万円を給付。
参考:

【大分県豊後高田市】超人気移住先は子育て支援も独走!

「人口1万人以上3万人未満のまちランキング」、子育て世代部門1位は大分県豊後高田市(ぶんごたかだし)でした!5年連続全部門全国1位の圧倒的な移住支援を誇る「最強移住地」は、やはり子育て支援も圧倒的といえそうです。
大分県豊後高田市では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 子育て応援誕生祝い金:妊娠時に5万円・出産時に5万円を給付。第3子以降は、妊娠・出産以外に年齢が増すごとに段階的に増額した祝い金を給付し、第5子以降では、子ども1人あたり合計最大200万円に達する独自の出生祝い金を給付。
- 豊後高田市子育て応援入学祝い金:小学校・中学校・高校入学時に、それぞれ5万円ずつ給付。義務教育修了までに合計15万円を受け取れる入学祝い金制度。
- 子ども医療費助成:0歳~18歳の子ども医療費(保険診療)が無料。一般的に無料の対象外となる、入院時の食事代も無料となることが独自の特徴。
- 幼児教育・保育無償化:市内に住所を有する、0歳~5歳までのすべての子どもの保育料・授業料・給食費が無料。
- 学校給食無償化:幼稚園・保育園から高校まで、給食費を完全無償化。高校生の給食費無償化は大分県初。
- 市営塾の無料開放:5歳児~中学生までが対象の「学びの21世紀塾」および、高校生が対象の「うみね」という2種類の市営塾を無料開放。
参考:

【岐阜県恵那市】教育に力を注ぐ里山と便利な街の生活環境!

「人口3万人以上5万人未満のまちランキング」、子育て世代部門1位は、岐阜県恵那市(えなし)です!恵那峡や美しい棚田の風景・城下町のレトロな町並みの、充実した移住生活が送れます。名古屋市内へ約1時間のアクセスも魅力といえるでしょう。
岐阜県恵那市では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 市第3子以降出産子育て応援給付金:第3子以降の出産に対し、対象児童1人あたり10万円を給付。
- 恵那市子育て応援入学祝金:小学校・中学校入学時に、対象児童1人あたり1万円を給付。
- 子ども医療費助成:0歳~18歳までの医療費(保険診療)が無料。
- 市内出産費用無償化:国の出産育児一時金(50万円)を超えた分を市が全額助成し、自己負担を0円にする。岐阜県初、全国でも珍しい取り組み。
3歳以上児給食費無償化:3歳児以上の給食(副食)費を無償化。
参考:

【大分県宇佐市】各種祝い金はじめ包括的支援が大好評!

「人口5万人以上10万人未満のまちランキング」、子育て世代部門1位となったのは、大分県宇佐市(うさし)です!「宇佐神宮」でおなじみの町は、観光都市として見どころたくさんの、楽しい日常が送れるでしょう。
大分県宇佐市では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 保育料の無償化:国の施策では無償化対象外となる、0歳~2歳児の保育料を無償化。これにより、全年齢の保育料が無償となる。
- 副食費無償化:3歳以上の子どもの保育園の副食費を無償化。
- 子ども医療費助成:未就学児の医療費が無料。小中高校生は調剤・入院が無料。通院のみ、月4回まで1日500円自己負担(5回目からは無料)。
- 妊産婦・出産時の交通宿泊費補助:近隣に産科医療機関等がない方を対象に、検診や出産の際にかかる交通費・宿泊費を補助。
- 子育て・高齢者世帯リフォーム支援:子育て世帯や三世帯家庭の住宅リフォームに対し、上限30万円~85万円を補助。
参考:

【愛媛県今治市】妊娠期から18歳まで切れ目なくサポート!

「人口10万人以上20万人未満のまちランキング」、子育て世代部門1位は、愛媛県今治市(いまばりし)です!四国と広島県を結ぶ「しまなみ海道」の絶景と、そこに浮かぶ島々で最高の田舎暮らしを実現しましょう。
愛媛県今治市では、主に以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
- 第2子紙おむつ購入券配布:第2子以降の子どもに対し、計5万円分の紙おむつ購入券を給付。
- 子ども医療費助成:0歳~18歳までの子ども医療費(保険診療)が無料。
- 島しょ部交通費助成:島しょ部に住む18歳未満の子どもがいる世帯に、島しょ部から発着する際に必要な交通費のうち、2分の1(上限1万円)の金額を助成。
- 新生児応援券の給付:新生児を養育する世帯に対し、子ども用品と引き換え可能な商品券を、乳児1人あたり18万円(夫婦ともに35歳以下の場合は20万円)給付。
- 病児保育事業:保護者の勤務等の事情により、子どもを保育・看護できない場合に、専門施設で一時的に保育をおこなってくれる。児童1人あたり2,000円/日の利用料。
参考:

【山口県下関市】育児疲れや悩みに対する支援がグレードUP!
![[山口県]下関市・夏の角島大橋の様子](https://www.iju-style.jp/media/wp-content/uploads/22270735_m-1024x683.jpg)
「人口20万人以上のまちランキング」、子育て世代部門1位は、山口県下関市(しものせきし)です!本州最西端、三方を海に囲まれた「海峡の街」は、便利な市街地と豊かな自然が魅力で、新幹線が利用できるのもいいですね。
山口県下関市では、以下のような手厚い支援が実施されています。
【主な子育て支援(一部抜粋)】
出産応援ギフト:妊娠1回につき5万円✕2回の計10万円を給付。
出産祝い金:豊浦・豊田地区等へ移住した方が、第3子以降の子どもを出産した際、子ども1人につき20万円を給付。
子ども医療費助成:0歳~18歳までの子ども医療費(保険診療)の窓口負担が無料。ただし、高校生は入院費のみ助成。
家事代行サービス利用券の給付(山口県事業):第3子以降の出生があった世帯に対し、第3子以降の子ども1人につき、5万円分の家事代行サービス利用券を給付。
第2子以降0歳~2歳児保育料無償化:市の独自支援として、所得制限なく第2子以降の0歳~2歳児の保育料を無償化。
参考:

移住の相談窓口「スタイルチャット」に相談する

「自分にピッタリの移住先はどこだろう?」「移住に関してわからないことを気軽に相談してみたい……」、そんな方にぜひおすすめなのが、LINEの無料移住相談窓口「スタイルチャット」です!
大人気の「移住診断」では、ライフスタイルや移住に関する質問に答えるだけで、移住Styleが全国各地から厳選した、あなたにピッタリの移住先をご提案いたします!まずは「移住診断」を活用して、理想の暮らしが実現できる移住先を知るところから始めてみてはいかがでしょうか?
移住に関する各種相談は、移住のプロが迅速にお答えする「移住アドバイザー相談」がおすすめです!どのような疑問・質問・相談にも対応でき、まだ何も決まっていない段階でも問題ありません。少しでも気になることがあれば、ぜひ気軽にご相談ください!
その他にも、「移住お役立ち情報」や「移住BLOG」など、超充実のコンテンツを多数お届けしています。最新の移住トレンドや失敗しない移住の秘訣など、ぜひ知っておくべき内容が目白押しです。あなたの夢の実現を強力にアシストする無料の移住相談窓口「スタイルチャット」、ぜひ活用しましょう!
参考:何でも聞ける、移住の相談窓口「スタイルチャット」
子育て支援が手厚い移住先へ移住して幸せな暮らしを実現しよう

子育て世代の方にとって、子どもの子育て・教育支援は何よりも大切なものです。今回は、「2025年版 住みたい田舎ベストランキング」より、「子育て世代部門」全国1位の移住先で実施されている主な子育て・教育支援を、7カテゴリーすべて紹介しました!手厚い子育て・教育支援を望む方にとって、必見の内容となったのではないでしょうか?大切な家族・子どものために、最高の移住先選びの判断材料となれば幸いです。
子育て・教育支援に対する理解を深め、トップクラスの手厚い支援が受けられるこれらの町へ、ぜひ移住しましょう!
※内容は2025年4月執筆時のものです。