移住コラム

北海道移住におすすめの地域は?仕事と空き家物件に関する支援も紹介

大自然の恵みが溢れる北海道へ移住したいと考える人も多いのではないでしょうか?魅力的な都市が多く、どこを移住先に選ぶべきか迷う人もいるでしょう。北海道は広いのでどのエリアに住むかによって生活が大きく変わります。

この記事では、北海道移住におすすめの地域を5つに厳選して紹介します。北海道移住者が受けられる支援についても解説するので参考にしてみてくださいね。

北海道移住者は増加傾向

総務省が発表した「住民基本台帳に基づく2021年1月1日時点の人口動態調査」によると、北海道の転入者数が増加傾向にあります。単身や家族での移住者に加え、道外から道内に事業拠点を移転する企業も増えているようです。

また、移住に関する相談窓口の「ふるさと回帰支援センター」への相談件数は4万件を超えるほど移住先として注目されています。

参考:総務省|住民基本台帳等|住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数

北海道移住の魅力

移住者数が年々増加傾向にある北海道。一度訪れると、移住したくなるほどの魅力で溢れているということが伺えます。

北海道移住における具体的な魅力を見ていきましょう。

大自然を肌で感じられる

北海道は国土の約22%を占める広大な面積を誇っており、雄大な自然の中で生活できます。夏のグリーンシーズンと冬のウィンターシーズンで景色が大きく変わり、四季を楽しめる点が魅力です。

日常的に自然に触れられるので、子供がのびのびと成長できる点も北海道移住のメリットと言えます。

海と山の幸に恵まれた新鮮な食材

北海道は、海と山の幸に恵まれた新鮮な食材で溢れています。

北海道ならではの魚介や精肉、乳製品などがスーパーで手軽に購入できます。新鮮で美味しい食材を安く入手できるので、食材を活かしたメニューで日々の食事を楽しめるでしょう。

観光スポットが充実

北海道は観光スポットが充実していることもメリットです。

さっぽろ雪まつりや旭川動物園、歴史や夜景スポットなど、多くの観光客が訪れる場所が複数あり、身近に楽しめるスポットが充実している点も魅力です。国内トップクラスの温泉地数を誇り、日帰りで温泉旅行を楽しめるのも魅力の1つです。

北海道移住におすすめの地域

ここでは、北海道移住に特におすすめの地域を5つに厳選して紹介します。

「札幌市」地下鉄や空港などアクセスが充実

「さっぽろ雪まつり」の開催地として有名な札幌市は、北海道の中でも移住地として選ばれやすい地方都市です。

人口約197万人と全国でも4番目(2021年調査)の人口規模となりますが、商業施設や生活の利便性を考慮した都市機能と、郊外に広がる自然とのバランスが調和した、住みやすい街として親しまれています。

市内は地下鉄やバスなどの交通機関も充実しており、北海道の玄関口となる「新千歳空港」まではJRで約36分、東京の羽田空港までは約1時間30分とアクセスに恵まれた立地です。

また、東京23区(在住者又は通勤者)から札幌市に移住し、支給要件を満たす方を対象に支援金を支給しています。詳しくは札幌市のWebサイトをチェックください。

参考:移住による就業者・起業創出事業(移住支援金)/札幌市

「旭川市」程よい都市間と自然が楽しめる街

道北圏に位置する旭川市は、札幌市に次ぐ北海道第二の都市として賑わい、札幌市に次ぐ移住者が多い人気都市です。札幌市まではJRの特急で約1時間25分とアクセスの良さも魅力

市街中心部に位置するJR旭川駅から旭川空港までバスで約39分、旭川空港~羽田空港(1日7便)までは約1時間50分と、札幌に引けを取らない利便性を兼ね備えています。

一方で、旭川動物園や2,000m級の山々が連なる日本最大の国立公園「大雪山」など、北海道を代表する観光名所を有し、程よい都市感と自然の両方を満喫したい人にはぴったりの移住先です。最も寒さの厳しい1月の平均気温は-7.5度にもなるので、移住を検討する方は冬シーズンに訪問して寒さを体感しておくことをおすすめします。

旭川市も東京23区(在住者または通勤者)から旭川市に移住し、支給要件を満たす方に移住支援金を支給しています。気になる方は、下記のサイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考: 移住支援金/旭川市

「函館市」歴史や文化が香る国際観光都市

日本3大夜景の一つにも数えられる函館市は、国内外から年間400万人以上の観光客が訪れる国際観光都市です。戊辰戦争最後の舞台となった五稜郭公園をはじめ、異国情緒あふれる洋館や教会が数多く並ぶ元町地区など魅力的なスポットが多数あります

交通網も発達しており、中心部から空港までは車で約20分、羽田空港までのフライト(1日10便)時間は1時間20分です。2016年開業の北海道新幹線によって、陸路でも東京まで4時間で行くことができるようになりました。

函館市は移住者受け入れにも積極的で、移住サポートセンターでは来館・電話のほか、メールやオンラインでも移住相談にのってくれます。市民と移住者が交流できるサロンやイベントも開催されているので、気になる方はチェックしてみてください。

他の市町村と同様に要件を満たす場合に利用できる移住支援金もあります。

参考:函館市地域交流まちづくりセンター 移住サポートセンター

「帯広市」雄大な自然とおいしい食べ物を楽しめる

十勝地方の中心都市である帯広市は、道内唯一の山脈である「日高山脈」を眺められる自然の豊かさが魅力的。北海道らしい雄大な風景・おいしい水や空気、食べ物は、移り住む人々にやすらぎを与えてくれます。

スイーツ王国としても全国に名をはせており、ケーキやアイスクリームなどスイーツの名店が多く甘党にも人気の都市です。大規模な畜産農家も多く、安く新鮮な肉や野菜・乳製品を入手できます。

札幌まではJRで約2時間30分、市街地から車で約35分の距離のとかち帯広空港~羽田空港(1日7便)までのフライト時間は約1時間30分です。

帯広市は移住を検討する人へのサポートも手厚く、たとえば市が主催の「 帯広・十勝移住就職応援プラン」では、帯広市までの交通費や十勝管内での宿泊費、滞在中のレンタカー代から最大50,000円の補助を受けられます。対象は北海道帯広市または十勝管内の企業に就職を検討している方で、滞在中に1社以上の検討企業へ訪問することが条件です。

参考:旅費最大50,000円補助 帯広・十勝移住就職応援プラン

「東川町」手厚い支援で移住者に大人気

過疎化が深刻な北海道のなかでも、転入者が増え続けているのが東川町です。その増加率は1993年から20年間で2倍以上にのぼります。

日本百名山にも数えられる大雪山系・旭岳の麓に位置し、町内の生活用水はすべて大雪山の伏流水という贅沢さです。大自然の恵みを肌で感じられる環境にありながら、北海道第二の都市・旭川市から車で約30分、旭川空港までは車で約10分のアクセスの良さも自慢です。

また、町をあげて公共施設のフリーアドレス型デスクの通信環境・ワークスペースなどの環境整備などに力を入れています。体験移住やワーケーション目的で長期滞在できる貸し別荘やワンルームタイプの宿泊施設も備えているため、じっくり体験してから移住を決められます。

国の移住支援金のほかにも、住宅購入や起業支援など町独自の移住支援策が充実しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

参考:写真のまち東川町 助成・支援制度

北海道移住はやめておいた方がいい?移住前に知っておきたい注意点

北海道へ移住する前に知っておくべき注意点をまとめました。移住後に後悔しないよう、事前に北海道移住の欠点を把握しておきましょう。

平均気温が低く冬の寒さが厳しい

北海道は、平均気温が低く冷え込みには注意が必要です。特に11月~3月の寒さが厳しく、それに伴いガス代・灯油代が高くなる、雪かきが大変といったデメリットもあります。

国土交通省「気象庁」が発表した過去の気象データによると、2021年1月の札幌市の平均気温は-4.4度です。一方、2021年1月の東京都の平均気温は5.4度となっており、感じたことのない極寒に耐えきれない可能性もあります。

北海道移住の前に、どれくらい寒いのかを肌で感じるために11月~3月頃に一度、足を運んでおきましょう。

出典:国土交通省「気象庁」

給料・時給が低い

都市部に比べて時給が低いことも北海道移住のデメリットとして挙げられるでしょう。

厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、北海道の会社員の月収は、27万2800円、推定年収は423万3000円となっています。47都道府県のなかでは第30位にランクインしています。

出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」

子育て環境が充実している地域ばかりではない

北海道ならどの地域も子育て環境が充実している訳ではありません。

子育て家庭を応援する環境整備が着実に進んでいますが、エリアによっては児童数が少なく、子育て世代の親に必要な相談相手がいない場合もあります。田舎になればなるほど子育て支援の充実度が整っていないケースも多いので都市部への移住がおすすめです。

子供の環境を整えるために移住を検討している方は、札幌市や旭川市のような都市機能が充実したエリアを選びましょう。

失敗例から学ぶ!北海道移住を成功させるコツ

北海道移住を成功させるコツを解説します。

ワーケーションを利用する

移住前にワーケーションを利用することで完全に移住してしまう前に移住に近い体験ができます

ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語です。普段、働いている環境から離れ、休暇を満喫しながら仕事ができるので、リフレッシュに繋がります。

北海道では、「北海道型ワーケーション」という、四季折々の美しい自然や安心安全の美味しい食、独自の歴史や文化、多彩なアクティビティなど北海道の魅力を活かして、オーダーメイドで対応するワーケーションが展開されています。北海道で働くイメージがつきやすくなるので、移住を決断する判断材料の1つになるでしょう。

また、ワーケーションをしながら北海道の四季を肌で感じることができるので寒さに耐えられるのかを把握できる点も魅力です。

参考:北海道型ワーケーションとは|北海道型ワーケーション ポータルサイト

仕事探しは就職支援を活用する

北海道は就職や転職支援が充実しているので積極的に利用しましょう。

代表的な支援の1つに「ジョブカフェ北海道」があります。ジョブカフェ北海道は、札幌のほか道内5か所の拠点を持ち、就職に関するさまざまなサポートを実施しています。

転職・就職支援のプロであるキャリアアドバイザーに個別相談することが可能です。求人紹介はもちろんのこと、自分に合った仕事を見極めたり、市場価値を教えてもらったりと総合的にサポートしてもらえるため納得のいく転職・就職を叶えられるでしょう。

体験移住をする

ワーケーションと似ていますが、体験移住をする方法もあります。北海道では体験移住用の住宅を用意してもらえたり、工場や牧場などで働けたりと体験移住者の受け入れ体制が整っています。

町の魅力や住み心地、自然環境などを五感で感じることができる点がメリットです。実際に北海道暮らしを試した上で、移住を検討できるので移住後の後悔を防げるでしょう。

利用したい移住支援制度!マッチングサイトを要チェック

北海道は移住者を受け入れる体制が整っており、支援制度が充実しています。

受け入れ体制の1つとして各自治体がマッチングサイトを運営しているのでチェックしましょう。

北海道空き家情報バンク

「北海道空き家情報バンク」とは、空き家物件の情報を公開しているマッチングサイトです。広い家を安く購入または借りられるので、住まいをお探しの方は利用しましょう。

空き家検索は賃貸物件サイトのような使い勝手で大変使いやすいです。「山・川・森のある暮らし」「畑のある暮らし」などの自然環境や、「市街地にある」・「幼稚園・保育園が近い」などの生活利便性などの細かな絞り込み検索ができるため、より希望にあう物件を見つけやすいです。

都会では広い家に住む場合、莫大な出費が発生しますが北海道の空き家物件は都会に比べて安く手に入れられます。子育て世帯で子供のために大きな家に住みたいなどとお考えの方は、空き家情報バンクを利用してみてはいかがでしょうか。
参考:北海道空き家情報バンク

北海道体験移住「ちょっと暮らし」

「ちょっと暮らし」は、一般社団法人 北海道移住交流促進協議会がサポートしている北海道移住を数日~数カ月体験できる支援です。気になる地域に体験滞在し地域の自然や環境、受け入れ体制などを自分の目で確かめてから次のステップに進むということがコンセプト。一軒家の宿やアパートの一室を低コストで借りられます。

家電や調理器具・食器類を自由に使用できたり、オンライン会議ができるデスク環境が整っていたりと普段と同じように過ごせる設備が充実しているので北海道暮らしを試してみたい方におすすめです。

参考:体験移住「ちょっと暮らし」|北海道への移住・定住を応援 北海道で暮らそう!

北海道「UIJターン新規就業支援事業」

「UIJターン新規就業支援事業」とは、単身の場合は60万円、世帯であれば100万円の支給を受けられる制度です。

東京23区から北海道へ移住し、マッチングサイトに掲載されている移住支援金対象法人に就業した方に移住支援金が支給される制度です。

参考:北海道【UIJターン新規就業支援事業】 – 経済部労働政策局産業人材課

北海道への移住は体験した上で検討しよう

北海道は多くの方が描くイメージ通り自然豊かでのどかな環境で暮らせます。しかし、寒さが厳しかったり、子育て支援が充実していない地域があったりといった欠点もあります。

北海道では滞在体験やそのサポートが充実しているため、移住前にぜひ数日~数カ月間の移住体験をして自分に適した環境であるかを確かめることがおすすめです。

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