移住コラム

移住体験とは?お試し移住できるツアーの種類やおすすめの地域を紹介

リモートワークの普及から地方移住に興味を抱く方が増え、地方自治体が提供する移住制度を活用する方が増えてきました。しかし、移住に興味はあるものの、地方での暮らしはどんなものなのか一度移住体験をしてから判断したい方も多いでしょう。

そこで本記事では、移住体験の魅力やメリット、ツアーの種類やおすすめの移住体験地域について詳しく解説します。

移住体験とは?料金や宿泊先、期間を解説

移住体験とは、田舎暮らしに憧れる人が市や地域で実際に短期間暮らすことで、将来地方に移住を検討できるようきっかけを与える制度のことです。料金は市区町村によってそれぞれ異なり、移住体験用住宅やゲストハウス、宿やお試し住宅など、どこに泊まるかによっても異なります。

また、最近は2〜3泊で移住体験を行う「お試し体験ツアー」が人気です。リーズナブルかつ充実したプログラムを満喫できます。

移住体験の魅力とメリット

テレワークなどの影響から移住に興味を抱く方が増えてきましたが、まだ少し不安を抱いている方も多いかもしれません。

まずは、移住体験の魅力とメリットについてお伝えします。

実際の生活とのギャップを埋められる

移住体験のメリットは、実際に足を運び市や地域で暮らしてみることで、思い描いていた生活とのギャップを埋められるところです。地域住民との関係はどうなのか、生活に不便を感じないか、スーパーまでの距離はどの程度なのかなど、実際に生活することで分かることがあります

一次情報をリアルに把握することで、移住体験先の魅力を改めて把握できるだけでなく、反対に「ここはちょっと嫌だな」と思える部分も見つけられます。インターネットの情報だけだと良い部分しか書かれていない場合もありますが、実際に足を運ぶことで新しい発見があるのも移住体験の大きなメリットです。

将来の移住生活のイメージを掴める

実際に気になる地域に住んでみると、そこで初めて分かることが多いため、外から見ていた印象とリアルに住んでみた印象とでは全く異なるでしょう。住民目線でその地域で暮らしてみると、生活の利便性や自然環境、都市へのアクセスのしやすさや食事の美味しさなど、良い部分もイマイチな部分も全て把握できます。

移住体験を通じその地域の特徴を把握した上で、将来の生活のイメージが膨らませられる点は大きなメリットです。とはいえ、数日間の移住体験では地域の良し悪しは把握できないので、数週間〜1ヶ月前後で移住体験した方が将来の移住生活のイメージを掴みやすいです。

生活するための設備が整っている

移住体験先には、家具や家電、料理器具や布団、ポットなど最低限暮らしていける生活道具が一式準備されているため、わざわざ購入せずに済みます。入居も面倒な手続きはなく、ホテルや旅館のように利用料金を支払うと、すぐに手続きが完了するので、スピーディーに移住体験先を見つけられます。

施設によっては地方自治体が無料で貸し出している場合もあるので、気になる移住体験先の情報はチェックしておきましょう。

移住体験先は比較的リーズナブルで利用できるところが多いです。少しでもコストを抑えて移住体験をしたい方にとっては、安心できるシステムです。

現地で農業体験や古民家に住むことができる

移住体験先によっては、現地で農業体験を通じ現地の人と交流できたり、昔ながらの歴史のある古民家に宿泊先として利用できたりと、田舎ならではの体験ができます。

特に将来移住を検討している方は、現地の人との関係性や土地柄の雰囲気を把握したり、住まいを通じて思い描いていた移住生活の体験が可能です。

また、地方自治体によっては地域の暮らしを知ることができる場所として、農家民泊を受け入れているところもあるので、気になる方は詳細を確認してみましょう。

補助金制度が利用できる

移住体験先の自治体によっては補助金制度が設けられている地域もあるため、積極的に活用することでお得に移住体験ができるところがメリットです。

本格的に移住する訳ではない場合には補助金を受けられない地域もありますが、「おためし移住」向けの補助金制度を準備している自治体も多いため、移住体験をしたい人は事前にしっかりと確認しておきましょう。

特に最近は少子高齢化が原因で市や地域が過疎化しており、自治体にとっては一人でも多くの人を移住者を増やしたいという目的があるので、支援が充実しています。興味のある移住体験先を見つけたら、その自治体はどんな補助金制度を利用しているのかチェックしてから検討してみてはいかがでしょうか。

移住体験の3つの注意点

移住先によっては地域ごとの独自のルールが定められている地域も多いため、移住体験する際はしっかりとリサーチしてから検討しましょう。

ここでは、移住体験においての注意点を詳しくお伝えするので参考にしてください。

地方自治体によって利用料金が異なる

移住体験をするにしても、施設や体験住宅などの宿泊先にもよりますが、地方自治体によっては利用料金が異なるので注意する必要があります。

リサーチしないまま「ここの地域に住みたい」と見切り発車で申し込みをしてしまうと、後々予想外の出費が発生してしまうので気をつけましょう。また、食費や宿泊費以外にも、光熱費や生活必需品、交通費などの費用も移住体験にはかかるので、その辺も考慮した上で予算を決めましょう。

まずはしっかりと予算と期間(スケジュール)を決め、自分達に見合う利用料金で移住体験ができる地域を見つけましょう。計画を立ててから申し込みをしてください。

移住体験住宅にはルールがある

お金を払えば自分達の好き勝手に体験住宅を使用できる訳ではありません。しっかりと住民共通のルールがあるので、入居する前に把握しておきましょう。

また、移住体験住宅は利用できる人の条件、利用期間の条件、利用料金など、詳細にルールが記載されているため、自分達に見合う条件か確認することが大切です。その他にも移住体験住宅は自治体が提供しているものも多いので、条件を満たさない世帯は申し込みを断られてしまうこともあるので注意しましょう。

移住体験住宅はお金を出せばずっと住めるというものではないので、移住体験をする前に入念なスケジュールを組んでから期限を決めて申し込みをしてください。

移住体験中の生活に不便を感じることがある

特にいきなり都心から田舎へと移住体験をしに訪れる方は、生活環境が大きく変わるため、何をするにしても生活に不便を感じることが多いです。

田舎での生活には向き不向きがあるため、中には逆にストレスを感じてしまい、移住体験をきっかけに、「自分は地方での生活には向いていない」と感じる方もいます。初めの頃は慣れればなんとかなりますが、深刻なストレスが発生するなど田舎での生活に苦痛を感じるようであれば、移住体験そのものを見直す必要があるでしょう。

まずは移住体験をする前にその地域のことを詳しく調べたり、口コミ・評判などの体験談を参考にしたり、自分は本当に将来移住したいのか見つめ直してみてください。

お試し移住体験ツアーの種類を紹介

全国各地の移住候補先には、地域住民と触れ合えたり地域の魅力を肌で感じられたりする移住体験ツアーが準備されています。移住体験ツアーには様々な種類があるので、自分に適したプログラムを見つけ参加することが、最大限に移住体験を楽しむ秘訣です。

お試し移住体験ツアーの種類と特徴について紹介します。

パッケージ型体験ツアー

パッケージ型体験ツアーとは、予め内容が決められており、他の参加者と同じように、一緒に移住体験ができるツアーです。

市や地域によって独自の体験プログラムが用意されており、農村民泊や空き家視察、先輩移住者や地域住民との交流会も実施されています。将来移住することに対しての不安や疑問を直接聞けるので、体験ツアーを通じて移住後の生活をイメージできるところが魅力です。

オーダーメイド体験ツアー

オーダーメイド体験ツアーとは、プログラムの中から自身の希望に合わせ、移住体験内容を選択する形のツアー体系です。例えば、先輩移住者との懇談会、稲刈りなどの農業体験、空き物件の内見、学校や保育園の見学、職業見学、雪かきや雪遊びなどができます。

希望に沿ったプランを案内人が提案してくれます。ツアー中も現地を案内しながら移住者の目線で解説してくれるので、安心して移住体験ができます。オーダーメイド体験ツアーは、あなただけの移住体験プログラムで地域の魅力を知れるため、興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

職業体験ツアー

職業体験ツアーとは、移住体験先で実際に農家のお仕事を手伝ったり、肉牛肥育農家で牛舎の掃除や餌やりを行ったりできるプランです。

実際に現地で職業体験を行うと、都会では味わえない人との温もりや優しさを感じられるほか、愛情を込めて作った農作物や畜産物は、地域の人の支えがあってこそだと感謝できます。大自然の中で燦々と煌めく太陽のもとで行う職業体験は、今まで感じたことがないような気持ちでいっぱいになり、ますます地域の魅力に惹かれるでしょう。

地域では困った時はお互い様といった風に支え合うことで、情緒溢れる人間関係を築いています。職業体験ツアーでは地域の人と深い関係を築けるので、移住体験をする際は検討してみてはいかがでしょうか。

お試し住宅

お試し住宅とは、数日〜1ヶ月前後の期間で、移住を検討している地域で実際に住み、現地の人のように生活できる移住体験施設のことを言います。

将来移住を検討している方は不安を抱くため、その地域に住んでみて肌感覚から分かる不便さや懸念点、良い部分などを知ることが目的です。例えば、都心へのアクセス、利便性、車の有無、地域の気候や気温、地域の人との関係や文化、食べ物などをリアルに体験することができます。

いきなり移住を決断するよりも、まずはお試し住宅を借りて数週間ほど移住体験をすることで、自分が移住に向いているのか否かを判断できます。

オンライン移住体験ツアー

オンライン移住体験ツアーとは、文字通り現地に足を運ばなくとも、インターネットを通じオンラインで移住体験が楽しめるツアーです。流行りのWeb会議サービスであるzoomを利用し、現地からリアルタイムで先輩移住者の生の声を聞いたり、参加者と地域の人との交流を楽しめます。

種類によっては、参加者に地域の特産品を送ってくれるなどのサプライズもあるようで、カジュアルに移住体験を楽しめるため人気があります。気軽に移動ができない昨今、今だからこそできる新しい形の移住体験ツアーなので、興味のある方はおうちにいながらプチ移住体験をしてみてはいかがでしょうか。

移住体験できるおすすめの地域

全国各地に移住体験できる地域がありますが、その中でも人気の地域を紹介します。それぞれの地域の特色や魅力を交えながら詳しくお伝えします。

特に気候が温暖で都会と田舎の絶妙なバランスのエリアは、移住体験プログラムが豊富なので、検討材料の一つにしてみてはいかがでしょうか。

北海道

北海道は美味しい食べ物や大自然に恵まれ、移住体験候補としてもトップクラスで人気が高い地域として有名です。観光スポットも充実しており、温泉地やスキー場、函館や札幌といった大きな繁華街もあり、一年中多くの観光客で賑わっています。

そんな北海道は、テレワークなどの影響で年々移住に興味を抱く方が増え、実際に移住体験ツアーも多く開催されているエリアです。自治体ごとに移住体験できるプログラムを用意しているので、気になる方はチェックしてみてください。

京都府

京都府は、伝統ある観光名所や日本の文化を感じられる都市です。

国内問わず海外からも多くの観光客に人気で、年中多くの人で賑わいを見せています。特に京都府は都会と田舎の丁度良いバランスが魅力で、自然豊かな落ち着いた生活をしながら、大阪府へは電車で30分もあればアクセス可能と、都会も楽しめる移住先には最適なエリアです。

そんな京都府に最近は移住したいと考える方が増え、移住体験プログラムに参加して京都府にプチ移住する方も年々増えてきました。京都の移住支援は充実しているので、将来移住を検討している方は一度どんな移住体験ツアーやプログラムがあるのかチェックしてみてください。

奈良県

奈良県は京都府と同じく観光名所や歴史ある建物が多くあり、自然豊かな地域として移住先には最適なエリアとして有名です。

特に奈良県はベッドタウンの役割を担っているので、京都府と比べ家賃が安く、大型ショッピングモールも多くあり住みやすい地域となっています。あまり車も使用することなく電車移動が一般的です。奈良は地域にもよりますが都会寄りの田舎なので、何も不便なく生活できるところが嬉しいポイントです。

奈良県でほのぼのとした落ち着いた雰囲気で日々を暮らしたい人は、移住体験先として候補にしてみてはいかがでしょうか。

島根県

島根県は、自然豊かなエリアで観光地として有名です。実際に暮らしやすさの調査では、日本全国でトップ4にランクインしています。

特に島根県は移住支援が充実しており、県を上げて積極的に地域での暮らしや職業体験、移住体験ツアーなどを実施しております。実際に年間4000人以上もの人が島根県へと移住しており、落ち着いた雰囲気で生活ができるとあって比較的若い人に人気の移住体験先です。

和歌山県

和歌山県は、温泉や大自然、パワースポットやグルメなど、多くの魅力のあるエリアです。

特に和歌山市内は都会と田舎のバランスが丁度良く生活しやすいです。最近は人口減少に歯止めがかからない状況が続いていましたが、県を挙げて移住支援を充実させたことで、全国津々浦々から多くの方が和歌山県に移住しています

他の県と比べると劣る部分が多いかもしれませんが、移住支援は充実しているので、一度気になる方は移住体験を通じ和歌山の暮らしを肌で感じてみてはいかがでしょうか。

移住体験を通じ地方生活のイメージを膨らませよう

実際に移住体験候補地で暮らすことで、思い描いていた生活とのギャップが埋められ、将来の移住生活のイメージを膨らませられます。自治体によっては移住支援が充実している地域や、移住体験ツアーのプログラムを提供している地域もあるのでリサーチしておきましょう。

中にはいきなり都心から田舎で暮らすと、生活が大きく変わることでストレスになったり、生活に不便を感じたりする人もいるでしょう。楽しく移住体験ができるように、予め予算や移住体験期間などプランをしっかりと固め、普段の生活に支障が出ない形で体験してみるといいでしょう。

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