地方移住を検討する理由として、「生活コストを下げたい」という方は多くいるものです。その中でも月々の家賃は割合としてもっとも高く、家賃が安ければその分を他のことに使える余裕が生まれます。物価上昇が続く昨今、趣味や娯楽・外食など移住生活をより楽しむためにも、家賃が安い移住先を検討してみてはいかがでしょうか?
今回は、2025年6月に発表された最新の「消費者物価地域差指数」から、「家賃が安い都道府県ベスト10」を解説します!この記事を読めば、日本でどの県の家賃相場が安いのか一目瞭然です。移住先選びの参考にぜひご活用ください!
移住先の物価水準がわかる「消費者物価地域差指数」とは?
まずは、「消費者物価地域差指数」についてわかりやすく解説します!全国の物価水準を知ることで、理想の移住先を探しやすくなるはずです。ぜひチェックしておきましょう!
全国平均を100として各都道府県の物価水準を可視化
「消費者物価地域差指数」とは、総務省統計局が毎年公表しているデータで、全国の物価水準を地域ごとに比較できる指標です。この指標では、全国平均を「100」とし、調査対象となる自治体の物価水準が全国平均と比較して、どのくらい高いか・低いかを指数で表現しています。
例えば、ある県の指数が「95」であれば、全国平均より5%物価が安いという意味となり、移住先を選ぶ際、「生活費がどれくらいかかるのか」を客観的に判断できる便利な指標といえるでしょう。「都道府県別調査」と「都市別調査」の2種類から構成され、都道府県単位または都市単位(各県庁所在地+既定となる4つの政令指定都市)での比較が可能です。
「食料」「住居費」など10大費目+「総合」で分類
「消費者物価地域差指数」では、生活に関わる10の主要な費目(10大費目)と、それらを組み合わせた「総合」で分類しています。10大費目の内訳は以下の通りです。
【10大費目】
- 住居
- 食料
- 光熱・水道
- 教養娯楽
- 教育
- 交通・通信
- 諸雑費
- 被服及び履物
- 家具・家事用品
- 保健医療
注目すべきポイントとして、「住居」においては住宅ローンの支払いは調査対象から除外され、賃貸物件における家賃支払いが調査対象となっていることです。そのため、リアルな家賃相場を比較でき、移住先での住宅コストを知ることができます。
もっとも物価水準が高いのは東京都で12年連続
今回の調査でもっとも物価水準(総合)が高かったのは東京都(104.0)で、12年連続です。次いで神奈川県(103.3)、3番目が北海道(101.9)となりました。1位の東京都は、やはりといったところでしょうか?東京都は「住居」が127.2と圧倒的に高く、平均を一気に押し上げた結果といえます。
一方で、もっとも物価水準(総合)が低かったのは群馬県(96.2)、次いで鹿児島県(96.4)、3番目が宮崎県(97.0)となりました。今移住先として話題沸騰中の群馬県が、最新の調査では日本でもっとも物価が安いことがわかり、さらに人気が高まりそうですね。
参考:【快挙!】群馬県が「移住希望地ランキング」初の全国1位!その魅力と県内おすすめ移住先を徹底解説します!
【2025年最新データ】家賃が安い都道府県ベスト10!
それでは、2025年6月に発表された最新の「2024年 消費者物価地域差指数」より、10大費目の「住居」から抜粋した「家賃が安い都道府県ベスト10」を発表します!少しでも住居費を抑えたいという方は、ぜひこれらの都道府県へ移住を検討してみてください!
【第10位】秋田県(86.7)
家賃が安い都道府県、第10位は「秋田県」です!住居指数が86.7と、全国平均を14%近く下回っており、かなり住居費を抑えられます。秋田県は、世界遺産の白神山地や十和田湖に代表される豊かな自然と、「なまはげ」や「秋田竿燈(かんとう)まつり」といった伝統文化が共存する魅力的な移住先です。
また、県庁所在地である秋田市などは都市化が進み雪も少ないため、都会からの移住者にとっても暮らしやすいと感じられるでしょう。ぜひあなたも、秋田県への移住を検討してみてください!
参考:秋田市は若者移住に最適!手厚い移住支援と都会・田舎・伝統文化があわさった自然体で暮らせる街
【第10位】福井県(86.7)
秋田県とともに同率10位となったのは「福井県」です!福井県は6年連続「幸福度日本一」に輝いたことからもわかる通り、都会の喧騒とは無縁のほどよい田舎で、豊かな海と山の自然に恵まれています。また、子どもの学力や運動能力の高さが全国トップクラスであるなど、日本有数の「子育てしたい県」といえるかもしれません。
また、福井県は2024年3月に北陸新幹線が延伸したことで、首都圏へのアクセスが大幅に向上しました。今後、人気が急上昇する可能性を秘めた移住先として、ぜひおすすめです!
参考:北陸新幹線開通で便利になった福井市へ移住しよう!魅力や移住支援、おすすめのエリアを解説
【第9位】栃木県(86.6)
家賃が安い都道府県、第9位には「栃木県」が選ばれました!人口約51万人の北関東最大都市・宇都宮市を擁する栃木県は、住居指数が86.6と、秋田県と福井県を僅差で上回っての9位です。栃木県は、NPO法人ふるさと回帰支援センターが実施する「移住希望地ランキング」で全国3位に輝き、都内へ通勤可能な地方移住先として大きな注目を集めています。まさに、今もっともアツい移住先の1つといえるでしょう。
栃木県には日光や那須塩原など有名観光地・リゾート地も数多く、温泉も充実しています。都内での仕事を変えずに移住したいという方は、家賃も安い栃木県をぜひ検討しましょう!
参考:【移住トレンド】栃木県への移住がアツい!「転職なき移住」が可能!宇都宮や日光・那須塩原などその魅力を徹底解説!
【第8位】鳥取県(86.3)
家賃が安い都道府県第8位は、鳥取砂丘でおなじみの「鳥取県」です!住居指数は86.3と、ここまでくれば家賃の安さは全国有数といえます。北に日本海・南に西日本屈指の名峰「大山(だいせん)」はじめ中国山地に囲まれた鳥取県は、抜群の自然環境に加え「二十世紀梨」や「松葉ガニ」といった特産品の充実も魅力です。
また、鳥取県は手厚い移住支援を実施している移住先も多く、その暮らしやすさにはかなりの定評があります。海と山の豊かな自然のもとでスローライフを実現したい方は、鳥取県がおすすめです!
参考:【鳥取県】「暮らしよし」倉吉市へ移住!便利な市街地に自然・歴史・子どもの遊び場などが充実の超有望な移住先!
【第7位】大分県(85.5)
家賃が安い都道府県第7位は、「日本一のおんせん県」で知られる「大分県」です!別府温泉や由布院温泉など超有名な温泉観光地を抱えており、温泉が日常生活に欠かせない、癒やしに満ちた移住先といえるでしょう。住居指数は85.5と、ついに85の大台に乗りました。
また、大分県では、東京圏からの移住者に対し100万円を支給する「移住支援金」の対象者を全国へ拡充しており、県を挙げて移住者獲得にかなり力を入れています。温泉だけでなく、関アジ・関サバなどのグルメも充実した大分県へ、ぜひ移住を検討してみましょう!
参考:【大分県】別府市へ移住!日本最大の温泉観光地は海と山の豊かな自然と利便性抜群の暮らしやすさが魅力!
【第6位】新潟県(85.4)
第6位に選ばれたのは、住居指数85.4の「新潟県」です!日本有数の米どころとして知られる新潟県は、豪雪地帯ということもあり、移住生活を通じスキー・スノボなど冬のレジャーを気軽に満喫できます。また、海・山・川の自然に恵まれており、おいしいお米はもちろん、多彩な農産物・水産物を味わえることも魅力です。
新潟県には上越新幹線が走っているので、都内へのアクセスも悪くはありません。平成27年の国勢調査によると、「通勤時間の短さ」全国1位であったり、「持ち家比率」全国5位・「住宅延べ面積」全国5位(平成25年)であったりと、暮らしの各種指標も上位となっています。想像以上の暮らしやすさが、新潟県の魅力といえるかもしれませんね。
参考:【新潟県】三条市は「住みたい田舎ランキング」北陸エリア1位の移住先!「ものづくり」と「アウトドア」の充実は必見!
【第5位】愛媛県(85.0)
家賃が安い都道府県第5位は、「愛媛県」です!住居指数は85.0となり、全国平均より15%家賃が安いということになります。愛媛県といえば、なんといっても温暖な気候と「みかん」ですね。道後温泉や松山城といった有名観光地を抱え、西日本最高峰・石鎚山(いしづちさん・1,982m)を筆頭に、山と海の自然も超充実しています。県庁所在地である松山市は人口約50万人を擁する四国第1位の都市のため、都会からの移住者であってもスムーズになじめそうです。
また、近年は瀬戸内海に面した海事都市「今治市」が移住先として大人気となっており、続々と移住者が増えています。温暖で過ごしやすい愛媛県へ、ぜひのんびり移住してみてはいかがでしょうか?
参考:【愛媛県】「住みたい田舎」全部門1位の今治市へ移住!しまなみ海道の絶景は必見!魅力を徹底解説!
【第4位】香川県(83.3)
第4位に選ばれたのは「香川県」です!住居指数は83.3となりました。「うどん県」として有名な香川県では、本場の讃岐うどんを味わえるのはもちろん、瀬戸内海に面した温暖少雨な気候条件により、おだやかなスローライフが実現できます。瀬戸大橋を利用すれば、本州に出られやすいことも特徴といえるでしょう。
また、香川県は災害が少ない県としても知られており、地震や台風などが少ないため安心して暮らせることは大きな魅力です。県庁所在地の高松市は、ほどよく都会で自然にも気軽に触れられる、「トカイナカ」な移住先としてぜひ移住を検討してみてください。
参考:【香川県】高松市へ移住!瀬戸内海に面する温暖な四国第2の都市で本場の讃岐うどんを食べよう
【第3位】石川県(82.8)
家賃が安い都道府県第3位は、「石川県」が選ばれました!住居指数は82.8と、日本で3番目に家賃が安いことになります。金沢市を筆頭に歴史と伝統が充実した石川県では、多数の観光地・温泉地を有し、日本三大庭園「兼六園」などはとくに有名です。また、「幸福度ランキング」では全国3位・「住みよさランキング」では県内6市がトップ50にランクインするなど、日本でも有数の暮らしやすい移住先といえるのではないでしょうか?
北陸新幹線が開通したことにより、東京へ乗換なし2時間半でアクセスできるようになったことも、移住先として人気を押し上げている要因といわれています。ぜひ石川県へ移住し、豊富な海の幸とともに、日本の歴史・伝統を満喫した移住生活を実現しましょう!
参考:歴史とアートの街、金沢に移住しよう!嬉しい支援もいっぱい!
【第2位】岡山県(82.0)
家賃が安い都道府県第2位は、住居指数82.0の「岡山県」です!「晴れの国」とよばれる岡山県は、日照時間の長さと温暖な気候で暮らしやすく、おだやかな移住生活を実現できます。瀬戸内海と中国山地に挟まれ、豊かな自然環境も魅力といえるでしょう。
岡山県はフルーツ栽培が盛んで、桃やブドウなどがとくに有名です。これらは道の駅などで安く販売されており、ぜひ現地で味わってみてください。また、岡山市は交通の要衝として、新幹線・飛行機・高速道路などが充実し、広域移動にかなり便利なことも魅力です。家賃も安く温暖な気候の「晴れの国」岡山県は、ぜひおすすめといえるでしょう。
参考:【岡山県】気候良し、交通良し、移住制度も充実!岡山市で「晴れ」の移住ライフを!
【第1位】岐阜県(81.3)
家賃が安い都道府県第1位は、「岐阜県」です!住居指数81.3と、全国平均より20%近く家賃相場が安く、岐阜県へ移住すれば生活コストを最大限抑えられることになります。岐阜県は山の自然の豊かさにおいて日本でも有数で、北アルプスや長良川・木曽川などの素晴らしい自然が魅力です。一方、岐阜市などは名古屋市へ通勤・通学が可能なため、メリハリのある暮らしが実現できるでしょう。
岐阜県へ移住するのであれば、ぜひその素晴らしい山の自然を体験してみてください。思い立ったその日に山へ遊びに出かけられる、最高の日常を満喫できます。全国でもっとも家賃が安い都道府県・岐阜県は、ぜひ多くの方に知っていただきたい移住先といえるでしょう。
参考:【岐阜県】飛騨市へ移住して北アルプスの自然と伝統文化を体験しよう!「住みたい田舎ランキング」全部門上位の魅力に迫る
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※内容は2025年8月執筆時のものです。